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2005 年度 実績報告書

昆虫型自律飛翔体の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16560157
研究機関工学院大学

研究代表者

飯田 明由  工学院大学, 工学部, 助教授 (30338272)

研究分担者 水野 明哲  工学院大学, 工学部, 教授 (80133320)
金野 祥久  工学院大学, 工学部, 講師 (60322070)
キーワード羽ばたき翼 / マイクロ・エア・ビークル / 渦流れ / PIV計測 / 離散渦法 / 非定常流体力
研究概要

ホバリングや急旋回が可能なマイクロ飛行機を開発するため,飛翔昆虫の運動と流れ場について実験的に調べた.今年度は,トンボの発生する非定常流体力と渦度場の同時計測装置を開発し,羽ばたき運動によって発生する流体力を定量的に評価した.また,この知見に基づきトンボの羽の運動を模擬した羽ばたき機構の製作を行った.
高速ビデオカメラを用いてトンボの羽ばたき運動(羽ばたき角度とひねり角度)を計測した.その結果,振り下ろし時は羽のひねり角を小さくし,流れが前縁で大きくはく離するように運動させていること,振り上げ時はひねり角度を大きくして,羽によって発生する渦を抑制するとともに,羽に作用する流体力が鉛直方向に作用しないように制御していることがわかった.
流体力と羽ばたき翼周囲の流れの同時計測を行った結果,振り下げ時にひねり角度を一定に保っている区間において大きな流体力を発生させていることがわかった.
また,2対の羽の運動によって発生する流体力はトンボの自重の1,2倍,前翅のみの場合はトンボの自重の0.6倍,後翅のみの場合は自重の0.9倍の揚力を発生させることを確認した.
トンボの翅を模擬した紙製の翅(リブ付)を作成し,上記の羽ばたき運動を模擬した羽ばたき機構を作成し,流体力を評価した結果,トンボの自重の0.6倍の流体力が得られることを確認した.
このことから,トンボの羽ばたきをロボットによって模擬することができることがわかった.ただし,ロボットn重量はトンボの10倍程度のため,飛行させるにはシステムの軽量化が必要である.
上記の結果から以下の知見が得られた.
(1)トンボの羽ばたき運動によって発生する流耐力とながれ場の相関計測を可能とした.
(2)振り下げ時のひねり角度を一定に保つことにより高い揚力を発生させていることがわかった.
(3)羽ばたき運動を模擬したロボットによりトンボと同等の揚力が得られることがわかった.

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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