研究概要 |
DME燃料電池はこれまでアノードDME利用率が10〜30%(低い)、アノードH_2O利用率が30〜50%(低い)、しかし、セル温度80℃、バブラー温度85℃の条件においてアノードDMEの利用率を高くしようとすると、アノードH_2Oの利用率はそれよりも非常に高くなってしまう。アノードの反応式(1)から分かるように、反応で消費されるH_2O量はDME消費量の3倍であるため、この条件ではアノードH_2O利用率がアノードDME利用率と等しくなり、H_2Oの濃度分極を防ぐことができる。アノード反応式CH_3OCH_3+3H_2O→2CO_2+12H^++12e^-(1)水をセパレータ流路の途中にポンプで送り、流路全体に埋め込んだウィックを適度(フラッティングを起こさない程度)に湿らせ、アノード流路全体を100%R.H.近くに保つことで、適切な加湿条件・高DME利用率条件におけるDME燃料電池の性能を向上・安定させる.このため、以下におこなった研究の概要を説明する。まずはじめに、JARIセル(3/10〜5/30)を用いて、DME利用率(高70〜80%)・セル温度とアノードバブラー温度(75,80,85,90,95℃)・電流(10A)・各セル温度におけるI-V(流量変えて)・それぞれの条件において流量を設定し電圧(V)を測定した。次に、ウィック+水をポンプで供給し、DME利用率(高70〜80%)・セル温度(75,80,85,90,95℃)・電流(10A)・ポンプ流量(必要量)・ポンプ注入位置(4箇所)・それぞれの条件において流量を設定し電圧(V)を測定した。さらに、透過形セルを用い、DME利用率(高70〜80%)・セル温度(75,80,85,90,95℃)・電流(10A)・それぞれの条件において流量を設定し電圧(V)を測定した。次に、透過セルを用いて、ウィック+水をポンプで供給し、DME利用率(高70〜80%)・セル温度(75,80,85,90,95℃)・電流(10A)・ポンプ流量(必要量)・それぞれの条件において流量を設定し電圧(V)を測定した.
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