• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

圧縮/膨張ユニット組み込みによる家庭用CO_2エアコンの高効率化

研究課題

研究課題/領域番号 16560181
研究機関静岡大学

研究代表者

福田 充宏  静岡大学, 工学部, 助教授 (70199222)

研究分担者 柳沢 正  静岡大学, 工学部, 教授 (60126787)
キーワード地球温暖化 / 自然冷媒 / 二酸化炭素 / 膨張機 / 冷凍サイクル
研究概要

自然冷媒である二酸化炭素を用いた冷凍サイクルにおいて,圧縮/膨張ユニットを組み込んで絞り損失を回収することによりエネルギー効率向上を図る試みとして,今年度はベーン形膨張機の性能改善と膨張機による圧縮機の駆動,膨張機内漏れ流れの検討,スクロール形膨張機の試作を行った.
ベーン形膨張機に関しては,ベーン背部空間に油分離器により油混合率を高めた冷媒を供給することにより漏れを低減することができ,その全効率は約60%まで向上した.一方,膨張機で得られた回収動力の利用形態として,中間冷却を利用することができる二段圧縮サイクルに注目し,膨張機と2段目の圧縮機が一体となる圧縮/膨張一体形機を試作し,その運転特性を実験により調べた.試作した一体形機は膨張機側の性能が低く,そのままでは運転することができなかったが,膨張機側に付加的な流量を供給することにより一体形機を運転することができ,一体形機において0.8MPaの圧縮がなされた.一体形機は膨張機側と圧縮機側の流量と軸トルクが釣り合う点で運転されるが,運転バランス点は,膨張機と圧縮機それぞれの性能特性を考慮することにより理論的に求められることがわかった.
膨張機の性能は内部漏れにより大きく影響を受けるため,膨張機内で発生する遷移臨界漏れ流れについてモデル実験を行い,油の混入も考慮した理論解析モデルの検証を行った.その結果,狭い隙間における漏れ流量は,入り口加速,流路中の摩擦損失および加速損失を考慮することにより正確に見積もることができることがわかった.また,入り口における加速では,エンタルピー差に基づいて流速を計算すればよいことも示された.さらに,ベーン形以外の膨張機として,スクロール形膨張機を試作し,その性能を測定した.試作器の性能はベーン形膨張機に及ばなかったが,旋回スクロールの背圧を最適化すれば良い効率が得られるであろうことが予測された.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件) 産業財産権 (3件)

  • [雑誌論文] 二酸化炭素用スクロール膨張機の性能2005

    • 著者名/発表者名
      小須田 修
    • 雑誌名

      2005年度日本冷凍空調学会年次大会講演論文集

      ページ: C316

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 二酸化炭素冷凍サイクル用膨張機内の漏れ流動特性2005

    • 著者名/発表者名
      金 春日
    • 雑誌名

      熱工学コンファレンス講演論文集 No.05-17

      ページ: 2

  • [産業財産権] 冷凍サイクル装置および膨張機2006

    • 発明者名
      福田充宏, 柳沢正, 鶸田晃, 森本敬, 澤井清
    • 権利者名
      松下電器産業(株)
    • 産業財産権番号
      特許 特願2006-048989
    • 出願年月日
      2006-02-24
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [産業財産権] 圧縮機2006

    • 発明者名
      福田充宏, 柳沢正, 鶸田晃, 森本敬, 澤井清
    • 権利者名
      松下電器産業(株)
    • 産業財産権番号
      特許 特願2006-048990
    • 出願年月日
      2006-02-24
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [産業財産権] 膨張機2005

    • 発明者名
      福田充宏, 柳沢正, 鶸田晃, 森本敬, 澤井清
    • 権利者名
      静岡大学, 松下電器産業(株)
    • 産業財産権番号
      特許 特願2005-084359
    • 出願年月日
      2005-03-23
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi