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2005 年度 実績報告書

ポータブル型燃料電池用アンモニア改質システムの研究

研究課題

研究課題/領域番号 16560192
研究機関工学院大学

研究代表者

雑賀 高  工学院大学, 工学部, 教授 (20146731)

研究分担者 石井 千春  工学院大学, 工学部, 助教授 (80296079)
キーワード燃料電池 / 水素エネルギー / アンモニア分解 / 水素生成装置 / ポータブル電源装置 / 低濃度アンモニア除去
研究概要

アンモニアは水素との間で相互変換が可能であり,常温で加圧すれば直ちに液体になるので,アンモニアを水素キャリヤーとして用いる方法がある。アンモニアは,理想的に分解すれば水素と窒素のみが生成され,燃料電池からの排気は水と窒素なので,環境負荷が小さい。また,高圧水素タンクに比べて燃料タンクの小型化が可能であり,液化圧力がアンモニアに近いLPGの技術や既存のインフラを応用できるなどの利点もある。そこで,本研究ではアンモニア改質の基本特性を明らかにし,ポータブル型燃料電池用アンモニア改質システムの可能性を探った。
本研究ではPEMFCの送電端出力を0.5kW,運転時間を7〜21時とし,給湯需要に合わせて燃料電池を運転させることを想定した。この場合,送電線からも電力を供給する系統連結運転が前提となる。計算により出力0.5kWにおける必要アンモニア流量,回収熱量を求め,一般家庭の1時間平均の給湯および電力需要量と照らし合わせることで,給湯および電力供給量を求め,需要量に対するPEMFCの供給割合も求めた。また必要アンモニア流量から,アンモニアタンク容量を100L=63.86kg-LNH3と想定した場合の運転可能日数を求めた。運転時間内では需要量をすべて補うことができず,需要量に対する供給割合は18〜90%となった。運転時間内において出力は0.5kWとなるが,7,12,15時においては需要量を上回ることになるため,余剰電力を売ることになる。
ポータブル型および家庭用燃料電池システムは,住宅用コージェネレーション等としてまだ十分普及しておらず,長期信頼性について運転時間も技術的な開発目標である4万時間の連続運転を達成したものはまだなく,今後の評価が重要となる。またコストが一般に従来施設に比べて高く,電気および熱の利用をうまく行わないと経済的でなくなることも技術的な課題である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Study of Hydrogen Supply System with Ammonia Fuel2006

    • 著者名/発表者名
      Takashi SAIKA, Mitsuhiro NAKAMURA, Tetsuo NOHARA, Shinji ISHIMATSU
    • 雑誌名

      JSME International Journal, Series B Vol.49, No.1

      ページ: 78-83

  • [雑誌論文] Ammonia Fueled Fuel Cell Vehicle : The New Concept of a Hydrogen Supply System2005

    • 著者名/発表者名
      Shinji Ishimatsu, Takashi Saika, Tetsuo Nohara
    • 雑誌名

      SAE 2004 Transactions Journal of Fuels and Lubricants Volume 4

      ページ: 1085-1091

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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