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2004 年度 実績報告書

超伝導電磁石冷却用ヘリウム冷凍システムの信頼性に関するデータベースの開発

研究課題

研究課題/領域番号 16560199
研究機関大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

青木 香苗  高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (10212359)

研究分担者 春山 富義  高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (90181031)
槙田 康博  高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (30199658)
キーワードデータベース / 超伝導電磁石 / ヘリウム冷凍システム
研究概要

1)まず、高エネルギー加速器研究機構の過去、現在稼動中、そして将来計画予定のシステムの簡易的な調査、リストアップした。またこれを元に、システム、制御方式、超伝導電磁石の安全な冷却方式等がどのように発展してきたかをまとめた。さらに、現在当面している問題点と将来予想される問題点に関して洗い出しを行った。
2)データベースに組み入れるに当っての用語の定義、要素の検討とデータベースの方針の決定を行い、データベースハードウェア、ソフトウェアの導入を行った。
3)国内のシステムの例として核融合科学研究所のLHD(大型ヘリカル装置)の文献及び現地における調査を行いデータを収集した。国外のシステムの例としてスイス、PSI研究所の文献及び現地における調査を行い、現在稼動中のμ1装置が対象に該当するとしてデータを収集した。また、スイス、CERN研究所の文献及び現地における調査を行った。将来計画としてのATLAS、CMS検出器用超伝導ソレノイドの冷凍システムデータを収集した。また、同様に将来計画としてのLHC加速器用超伝導マグネット冷凍システムのデータも収集した。
4)特に将来予想される厳しい設置環境における機器の問題点の検討と実験企画として、今や冷凍システムにおいても使用が不可欠な制御用の半導体機器における放射線からの影響に関して、KEK12GeV陽子シンクロトロンを例にして調査、シミュレーションを行った(加速器科学等に利用される超伝導マグネットとその冷凍システムは放射線源に近く設置される場合がある)。放射線からの影響としては20MeV以上のエネルギーを持つ中性子によるSEU(Single Event Upset)によるビットの反転という現象が一番頻度の高く誘発される問題である。Parity check機能をもつmemory等においてはparity check errorとして、Parity check機能を持たない機器においては直接誤動作を引き起こす。シミュレーションの結果では鉄シールド20cmで20MeV以上のエネルギーを持つ中性子数を二分の一にできることがわかった。そこで実際に高エネルギー加速器研究機構の12GeV陽子シンクロトロン北カウンターホールにあるSKS超伝導電磁石とその冷凍システムで制御用の半導体が実際に置いてある位置での、適切な鉄シールドがある場合とない場合での中性子量の比較を行う計画である。既にない場合の中性子量に関しては測定を行い、その後鉄シールドも設置した。適切な鉄シールドのある場合の中性子量の測定は12GeV陽子シンクロトロンの実験計画に合わせてH17年秋に行われる予定である。またここまでの検討と調査に関しては、内容をまとめてKEK Internal Report 2004-11として出版した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] SKSヘリウム冷凍システム制御系に対する放射線の影響と対策2005

    • 著者名/発表者名
      青木香苗, 荒岡修, 笠見勝祐, 加藤洋二, 佐藤任弘
    • 雑誌名

      KEK Internal Report 2004-11

      ページ: 1-9

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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