研究概要 |
本研究の磁気ダンパは、導体板の運動方向と直角方向の外部磁界が存在すると運動方向と逆向きにローレンツカが発生する原理に基づいている。本研究により、新しいローレンツカにもとついた磁気ダンパの磁気ダンピング力についての原理が正しいことが確認できた。この原理は、磁石および導体の相対運動方向と逆向きに磁気力が発生すること、磁石および導体の相対運動の速度とその速度に直角方向の磁束密度により磁気ダンピング力が決定されること、を示している。この原理を適用し、軸方向磁束密度および半径方向磁束密度を発生させるボール型磁石と、導体殻から構成される磁気ダンパのモデル化を行った。そのモデルにもとづき磁気ダンピング力から減衰係数を計算したところ、実験結果と非常に良く一致した。本年度、ボール型磁石と、銅製の半球殻および銅製の円筒を結合した導体(以後、銅殻と呼ぶ)を組み合わせた磁気ダンパについて、12th Asia-Pacific Vibration Conference(August 6-9,2007,Hokkaido University,Sapporo,JAPAN)にて発表した。また、昨年度行ったドーナツ型磁石と円筒導体による磁気ダンパについてのモデル化および実験結果を、Dynamics and Design Conference 2007(2007.9.25-28東広島)にて発表した。本研究により、新しいローレンツ力にもとついた磁気ダンパのモデルの妥当性が確認できたので、今後従来とは違う形の新しい磁気ダンパの開発が期待できる。本研究成果(平成16年度〜19年度)は研究成果報告書にまとめた。
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