研究課題/領域番号 |
16560239
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
奈良 宏一 茨城大学, 工学部, 教授 (80113710)
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研究分担者 |
佐藤 泰司 茨城大学, 工学部, 助教授 (80344836)
三島 裕樹 茨城大学, 工学部, 助手 (50312773)
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キーワード | 分散型電源 / 系統連系要件 / 配電系統 / 電力系統 / 系統混雑制御 / 電圧制御 / 自律分散制御 / FRIENDS |
研究概要 |
本研究では、多数の回転機型およびインバータ型の分散型電源が、放射状配電系統またはループ状配電系統に接続されている場合の、分散型電源の集中制御ならびに自律分散制御による配電線電圧、過負荷、周波数等の制御効果について定量的な検証を行うことを目的としている。 本年度は、配電系統に設備される複数の分散型電源を利用した配電系統電圧制御の可能性を検証するために、シミュレーション等による研究を行い、以下のような研究成果を得た。 1 自律分散制御方式について、手法の現状を調査し、制御モデル構築に資した。 2 対象とする放射状配電系統及びループ状配電系統モデルを構築するとともに、分散型電源モデル、分散型電源の最適運用を基礎とした集中制御方式、ならびに、得られる情報が限定される場合の自律分散制御方式を開発した他、三相潮流計算プログラムの高度化を計った。 3 上記で開発されたモデルに基づいて、これまでに開発済みのFRIENDSシミュレータ並びに改良した三相潮流計算プログラムを使って、分散型電源の配電系統電圧制御効果について以下のような結果を得た。 (1)分散型電源の無効電力制御による配電系統電圧制御の効果は大きい。 (2)分散型電源をまとめて集中制御可能であれば、多くの場合、電圧制約違反が発生することは少ない。 (3)自端のみを監視する自律分散型制御では、必ずしも、すべての電圧制約違反を解消できない。 これらの研究成果については、11.の研究発表論文で発表してきており、今後も引き続き発表の予定である。
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