研究課題
基盤研究(C)
本研究では、従来の波力発電システムのように大規模でエネルギー変換効率が低い空気圧変換設備等を必要とせず、設置が簡便で耐久性が高く、高効率な波力発電システムを実現するためのリニア発電機の開発を目的としている。波力発電システムの実用化を妨げているシステムの複雑さや高コストの要因は、本来高速回転時に小形で高効率となる特性を有する回転発電機の駆動力を、ゆっくりとした直線的な往復運動である波の動きから得ようとしている所に本質的な問題がある。本研究では、最も有効な動作原理・構造を有するリニア発電機の開発を行うため、PM形リニア同期発電機(以下PM-LSG)、ハイブリッド形リニアステッピング発電機(以下HB-LSTG)および高力密度形リニアステッピング発電機(以下HD-LSTG)について、磁石量・モータ体格共にほぼ等しくなるように設計し各種特性について検討を行った。その結果、防水モールドの必要が生じる波力用リニア発電機において、0.1〜0.3mmという狭ギャップでないと性能を十分に発揮することができないLSTGタイプに比べて、PM-LSGでは1mm以上のギャップ長でも十分な誘起電圧が得られることが分かった。また、磁極ピッチ24mm付近に効率最大の最適点があることも判明した。得られる電気エネルギーは約1kW/mであり、設計モデルの厚さが35mm程度であることから発電機の多層構造化なども考慮すると7kW/mの波力エネルギーを高率で回収できる可能性があることも分かった。また、同一磁石量では縦埋込磁石構造PM-LSGが最も出力が大きくなり、電流ベクトル制御を適用しない場合でも表面磁石構造PM-LSGより約10%高出力となることが分かった。埋込磁石構造では発電機が逆突極性を持つため、コンバータによる最適電流ベクトル制御によってさらに出力や効率を改善できると考えられる。
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