研究課題
基盤研究(C)
ユビキタス機器内部基板からの近傍電磁界放射(ノイズ)の測定と、基板近傍に電磁ノイズ妨害を加えた際の機器の耐誤動作(イミュニティ)試験との相関性を比較検討するための実験と測定を行った。基板からのノイズ放射分布と、ノイズを加えた際の基板の誤動作分布とを、EUTおよびノイズ源を変化させて測定し比較したところ、基板上の回路構成素子および部品の位置により、ノイズ放射、イミュニティの相関が異なることが分かった。誤動作確認は、PCに無線LANを接続(IEEE802.11b、FTP)して、5MBのファイルの送受信を行い、受信側PCでスループットを計測して次の2つを測定した。(1)基板近傍でのノイズ放射分布(エミッション)(2)ノイズ妨害を加えた際の、基板上のモジュールや部品の誤動作マップ(イミュニティ)結果、誤動作マップと、近傍でのノイズ放射分布が必ずしも一致しない傾向が現れ、コネクタ、LSI、線路、IC等、部品別の分類を行い測定データを解析したところ、"ノイズ放射の大きい箇所はノイズイミュニティが小さい。"という結果も得られたが、それとは異なる、"基板上の部品、素子の位置によって放射エミッションは一定であるがイミュニティが大きく変化する"もの、逆に、"イミュニティは一定であるが放射エミッションが大きく変化する"傾向のものも見られた。これらの理由については、それらの傾向が、"ノイズに対して受動的な回路である。あるいはデジタル回路自体の耐ノイズ性である。"等考えられるが、まだ、憶測の域を出ていない。今後は、よりシンプルな回路モデルによる解析、実験、また各種動作状態での近傍電磁界強度(エミッション)測定および誤動作マップ(イミュニティ)の測定を行い、さらには機器内で生じる自家中毒についても原因究明と対策を検討していく必要があると考えられる。
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すべて 雑誌論文 (22件)
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IEICE Transaction on EMC To be appeared in July (Accepted)