研究課題
基盤研究(C)
水面と水面の上方に配置した電極で構成する実ガス処理が可能な規模の水面コロナリアクタを設計製作して、各種条件の下でその基本放電特性と燃焼排ガス処理特性を測定し、最適処理条件を検討した。リアクタの上部電極として、前年度に行った各種電極の放電実験結果より正コロナ特性に優れている水平に配置した3枚の両面ノコ刃放電電極を用いた。下部電極の水は適当な導電性を持つ水道水を用いて水中に配置する平板金属電極の代わりに先端部を水中に挿入した金属棒電極を配置した。このリアクタにおけるコロナ放電は、すでに測定した種々の小型の水面コロナリアクタと向様に正負両極性共に安定した特性が得られ、特に放電空間でのオゾンとラジカルの生成で有利な正コロナ特性が優れていることがわかった。放電空間のオゾン生成特性を測定し、負コロナでも正コロナの半分程度の濃度のオゾン生成が確認された。ディーゼルエンジンの排ガスの処理実験では、排ガスに含まれる粒子状物貿と70ppm程度の濃度のNOxの全量処理を目標にしたが、NOx処理においてはリアクタ内のガス流速が処理率に大きく影響し、1m/s以上の速い流速ではほとんどNOxの処理が不可能であることから処理ガスの一定のリアクタ内での滞留時間が必要であることが明らかになった。このことは、NOの酸化に必要な濃度のオゾンが放電空間に生成されても、NOのNO_2への酸化とNO_2の水面への溶解過程における化学反応速度が関係しているものと考えられる。一方、排ガス中のダストについては負コロナが有利であるが、このリアクタでは両極性ともに3m/s以上のガス風速でも全量の除去処理が可能である。これらのことより燃焼排ガスのダストとNox同時高速処理にはリアクタの容量を大きくするか、またはリアクタの前段にNO酸化のためのバリア放電を利用した前処理装置を付加する方法が考えられる。
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