• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

窒化物系紫外域混晶半導体における励起子分子の局在化と光機能性

研究課題

研究課題/領域番号 16560274
研究機関山口大学

研究代表者

山田 陽一  山口大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (00251033)

キーワード励起子 / 励起子分子 / 液晶半導体 / 局在化 / 局在時間 / 生成時間 / 窒化物系半導体 / 励起子工学
研究概要

混晶局在系における励起子分子の局在時間と生成時間の詳細を明らかにするために、励起直後の励起子発光および励起子分子発光の立ち上がりと減衰過程をレート方程式により解析した。この解析は、励起子分子の輻射再結合過程により結晶内に残された励起子から再び励起子分子が生成される循環プロセスを含んでおり、さらに、励起子と励起子分子の局在過程を独立に考慮したものであった。実験的観測結果に対するフィッティングにより、励起子および励起子分子の局在時間と生成時間のAl組成比依存性を導出した。まず、励起子および励起子分子ともにAl組成比が増大するにつれて、その局在時間は長くなる傾向が観測された。Al組成比がx=0.019から0.077まで増大するにつれて、励起子の局在時間は9psから16 psまで増大し、励起子分子の局在時間は23 psから28 psまで増大した。この局在時間の増大は、Al組成比増加に伴うアロイブロードニング効果の増大、即ち、励起子および励起子分子の局在の度合いの増大を反映したものであると考えられる。また、励起子分子の局在時間は励起子のそれと比較すると2倍程度長い値を示すことを明らかにした。このことは、励起子分子の方が空間的な拡がりが大きいために、励起子と比較すると局在しにくく、局在に要する時間が長くなるためであると定性的に理解できる。一方、励起子分子の生成時間に関しては、Al組成比に依存せず、ほぼ一定の値を示し、その生成時間は29 psであることを明らかにした。この実験結果は、励起子分子の生成時間が励起子の局在の度合いに依存しないことを示している。即ち、混晶局在系においても、励起子分子は局在した励起子から生成されるのではなく、局在する前の自由な励起子間の相互作用に基づいて生成されることを示しているものであると考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Population dynamics of biexcitons and single excitons in AlGaN ternary alloys2006

    • 著者名/発表者名
      Yoichi Yamada
    • 雑誌名

      28th International Conference on the Physics of Semiconductors

      ページ: 313

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Internal quantum efficiency of InGaN-based light-emitting diodes under selective excitation of InGaN active layers2006

    • 著者名/発表者名
      Naohiko Shinomura
    • 雑誌名

      Technical Digest of the International Workshop on Nitride Semiconductors 2006

      ページ: 475

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi