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2004 年度 実績報告書

金属-有機同時電析法による磁性金属-有機ナノグラニュラ薄膜の作製と特性の評価

研究課題

研究課題/領域番号 16560283
研究機関奈良工業高等専門学校

研究代表者

藤田 直幸  奈良工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (90249813)

研究分担者 京兼 純  奈良工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (50043469)
キーワード金属-有機物同時電析 / グラニュラ薄膜 / 磁気特性
研究概要

水溶液中の電気化学反応を使って金属-有機物グラニュラ薄膜を作製するための基礎実験を行った.金属は,通常の電析反応によって析出させ,それと同時に有機薄膜も基板上の還元反応によって析出させることを試みた.まず,有機薄膜の析出には,市販の電着塗装液を用いて,その析出挙動について調べた.析出電位の詳細な検討を行うために,電気化学水晶振動マイクロバランス法を用いた.その結果,有機薄膜の析出には,基板近傍のpHの上昇が大きく影響していることが明らかになった.
続いて,有機物と金属を同時に析出させるために,電析浴の開発を行った.電着塗装液では,樹脂成分がプラスに電荷を帯びた状態で,コロイド状に分散している.この塗装液に硫酸塩などの強電解質の金属塩を加えると,塩析という現象により,金属塩中のマイナスイオン(硫酸イオンなど)と樹脂成分が結合し,樹脂の凝集沈殿が生じてしまう.そこで,各種金属塩を用い,塩析が生じない条件の検討を行った.その結果,ある種のコバルト塩を使うことで,塩析が抑制できることを見出した.
次に,上記の電析浴を使って,金属-有機物同時電析を試みた.基板にITOガラスを使用して,ポテンショスタットにより直流電圧を印加して電析を行った.その結果,コバルトを含み強磁性特性を示し,かつ電気抵抗の大きな薄膜の析出に成功した.
さらに磁性金属として,コバルト単体では無くて,大きな保磁力を示すCo-Ptの適用も検討するために,Co-Pt薄膜の電析による析出を試みた.その結果,熱処理後に10KOeを越える大きな保磁力を示すCo-Pt薄膜の電析に成功した.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 電析法を用い作製した高保磁力Co-Pt薄膜2004

    • 著者名/発表者名
      中野正基, 藤田直幸, 高瀬正志, 福永博俊
    • 雑誌名

      電気学会論文誌A(基礎・材料・共通部門誌) 124-A

      ページ: 897-901

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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