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2004 年度 実績報告書

GaN系量子井戸構造の組成分布と電荷分布の関係の電子顕微鏡による可視化解析

研究課題

研究課題/領域番号 16560287
研究機関独立行政法人物質・材料研究機構

研究代表者

竹口 雅樹  独立行政法人物質・材料研究機構, 超高圧電子顕微鏡ステーション, 主任研究員 (30354327)

キーワード電子線ホログラフィー / ZコントラストSTEM / 透過型電子顕微鏡 / 量子井戸構造 / 電荷密度分布 / 界面急峻性
研究概要

既存の300kV透過型電子顕微鏡において、高い分解能で電子線ホログラフィーが行なえるよう、電子光学系のシュミレーションを実施し、最適なレンズ光学系条件を設定することが出来た。また、回転可能なヘッドを持つ電子線バイプリズムを製作し、制限視野絞り位置に取り付けて、電子線ホログラフィーが行えるようになった。予備実験として長さ500nm径200nm程度のナノ磁性材料(主成分は鉄)を試料として、磁化させた後の残留磁束密度Brを測定し、広視野モードにて空間分解能10nmで感度良く磁界・電界分布の計測が可能であることを確認した。また、高倍率モードでは空間分解能0.2nmも実現可能なことを確認した。材料についてはAlGaN/GaNのTEM試料作製法を確立した。方法としてはウエハ張り合わせによる断面試料作製法によって薄さ50nm以下で高分解能観察に適用可能な試料を作製できることを確認した。また、Wedge Polish法によって、非常に広い範囲で100nm程度の均一な厚さの試料を作製できることを確認した。電子線ホログラフィー実験にはこの後者の方法が適していることがわかった。現在はこの試料のAl組成分布を高分解能で評価するためZコントラストSTEM観察を行っている。十分な取り込み角をとれば、歪コントラストの影響を小さくでき、AlGaN量子井戸構造がコントラスト良く評価可能であった。界面評価にはある程度の薄さが望ましいこともわかった。また、この試料の電子線ホログラフィー観察によって、電子線ホログラフィーの場合はむしろ適度な厚さがあったほうが望ましいことがわかった。現在はZコントラストSTEMと電子線ホログラフィー観察を同一試料で実行することが可能な最適な厚さ条件を探索している段階である。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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