研究課題
基盤研究(C)
三次元ディスプレイとして、高速動作の液晶による表示部と高速に光の方向を制御するバックライト部によって構成される時分割バックライト方式を提案している。画像表示用液晶ディスプレイ(LCD)でそれぞれの眼に対応する画像の切り替えを高速に行い、画像と同期させてバックライトからの光方向を時分割で制御をする。この方式では、表示画像が表示デバイスの解像度に対して劣化しない点、構造が簡便という点で優れている。表示部は液晶パネルの高速化が重要で、これは時分割カラーLCDの液晶の高速化と共通課題である。この結果、液晶パネルの設計及び液晶材料の検討により、6方向の多眼式の三次元ディスプレイが現時点でも実現できることが示された。本バックライトは特有の構成素子であり、光の利用効率に着目して検討を行った。この結果、反射型偏光板により光を再利用した上で、レンティキュラレンズ方式とパララックス・バリヤ方式の輝度化をめざして最適設計を行った。この結果、レンティキュラレンズ方式では、パララックス・バリヤとの光の利用効率比は約7倍になることを明らかにした。このことからレンティキュラレンズを組み合わせる方式とした。次に光源全面から出る光の方向を高効率で変化させるデバイスとして、偏向角度を電圧によって連続変化できる液晶プリズムに着目し、微細形状を持つプリズムシートと液晶プリズムアレイを用いた新構造のバックライトを考案し、その設計条件を明らかにした。試作器により、印加電圧を制御して光の方向を制御できること、液晶の特殊な駆動を行う新設計によりオンオフ共に高速動作可能であることを確認した。但し、液晶の応答の中間状態を高速動作で利用することは難しいという課題を明らかにした。以上、時分割バックライト方式三次元LCDの実現性と、高効率高速光方向制御バックライト基本的な設計理論の妥当性を示すことに成功した。
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