研究概要 |
平成16年度の研究成果を磁場解析や渦電流解析に適応して,従来の細分割法による結果と比較し,本手法の高速性,高精度性,安定性について明らかにした. 具体的には, 1)渦電流解析や空胴共振器の固有値解析において,PCクラスタの性能が十分発揮できるよう,領域分割法による定式化とコーディングを行った. 2)不連続部のしなやかな接続法を実現するために,高次アイソパラメトリックベクトル要素の開発を行い,従来直線形状要素で発生していた問題が起こらないことを確認した. 3)従来の細分割法と比較するために,平成10,11年度の科学研究費で開発した要素分割コードを有限要素法に適用できるように改良した. 4)電動機などの鉄心に用いられている軟磁性材料の磁気特性を,新しくマクロな物理モデルを導入し,非線形モデリングを行った.他機関で測定されている実験結果と比較することで,その有用性を確認した. 5)多種の混合次数辺要素を用いた非線形磁場解析コード,及び移動体渦電流解析コードの開発を行い,回転機などの実機モデルに適用し,そのロバスト性を確認した. 6)さらに,多種のアイソパラメトリック高次混合要素を用いた非線形磁場解析コード,及び移動体渦電流解析コードの開発を行い,実機モデルに適用し,そのロバスト性を確認した. 7)本手法は,原理的に低次辺要素も含んでいるのが大きな特徴である.そこで,同一コードによって従来法との計算時間,及び解析結果の安定性の比較を行い,本手法の有効性を実証した.
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