研究課題
基盤研究(C)
高性能な光メモリシステムを実現するためには、光信号を低ノイズ化して増幅する必要がある。本年度は、「負帰還光増幅効果」という現象を用いて光メモリシステムの構築を行った。本効果は半導体光増幅器(SOA)の出力光中から入力光信号以外の周囲波長をフィルタで選択し、その周囲光をSOAに帰還(フィードバック)するシンプルな構成である。この帰還光はSOAの相互利得変調によって、入力信号光に対して反転している、すなわち負帰還光信号となっていることが重要である。この負帰還光がSOAにフィードバックされると、相互利得変調によってSOAの利得(ゲイン)が変調される。したがって、入力信号によってSOAの利得が自動的に変調され、入力信号の強度が弱い場合(ノイズに相当する)は利得が小さいため増幅度が弱められる効果が得られる。すなわち、ノイズ低減効果が得られる。本負帰還光増幅効果においては「非線形歪の低減」や「利得の安定」などの効果が得られている。また、本負帰還増幅器を光ファイバを周回する光メモリシステムに活用した結果、低ノイズに光信号を記憶することが可能となった。
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Applied Physics Letters 88
ページ: 101108-1-101108-3
Applied Physics Letters Vol.88
Japanese Journal of Applied Physics Vol.43, No.8B
ページ: 5907-5909