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2005 年度 実績報告書

Mobile IPにおけるハンドオフ手順を対象としたTCP通信高速化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16560327
研究機関電気通信大学

研究代表者

粂川 一也  電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 助手 (30313430)

研究分担者 加藤 聰彦  電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 助教授 (90345421)
キーワードMobile IP / ハンドオフ / TCP
研究概要

携帯電話網や無線LANによるモバイルインターネットにおいては、無線リンクでの伝送誤りや、端末の移動に伴うハンドオフによりパケットロスが多発する場合がある。このような環境でTCP通信を行った場合、不必要な輻輳制御が多発し、スループットが低下する。この問題を回避するための研究が広く行われているが、既存研究にはいくつかの課題が残されている。まず、既存方法の多くは、伝送誤りかハンドオフのどちらか一方だけが生じた場合の対処に主眼が置かれ、双方の原因に対して協調して対応している研究は少ない。ハンドオフに対応する方法では、端末の移動管理がIPより下位のレベルで行われていることを想定しており、データ転送は必ず特定のノードを経由することを仮定している。しかし、Mobile IPによるモバイルネットワークでは、IPのレベルで移動管理を行うため、Mobile IP手順と関連付けた方式を用いる必要がある。また伝送誤りに対応する方法では、レイヤ2による再送とTCP機能の改良を個別に扱っている。しかし、現在の携帯電話網や無線LANではレイヤ2による再送が前提となっており、それだけでは回復できない誤りをTCP機能の改良で補うような方式を検討すべきである。
このような背景から、研究分担者と研究代表者は上記の課題を解決するTCP通信高速化方式を提案している。今年度は、この提案方式をネットワークシミュレータns-2に実装し、Mobile IPと802.11無線LANによるネットワークにおいて、無線リンクにバースト誤りを挿入した環境での性能評価を実施した。シミュレーションによって、従来手法と提案手法との比較を行った結果、提案手法ではハンドオフ復帰後も不必要な輻輳制御が発生せず、通信が直ちに再開されるため、従来手法よりもスループットが改善されることを示した。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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