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2004 年度 実績報告書

人間-エージェント社会のモデル化と制御

研究課題

研究課題/領域番号 16560354
研究機関九州大学

研究代表者

村田 純一  九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (60190914)

キーワードエージェント / エージェント仮想社会 / 社会モデル / マルチエージェントシステム / 強化学習 / ITS / インターネット取引
研究概要

人間-エージェント社会の枠組みモデルを,運転者の社会である道路交通システム(特にタクシーの配車システム)と商品の売り手・買い手からなる売買システムを例題として構築し,その中で,エージェントのサポートを受けながら行動する人間の行動方針のモデルについて検討した.これらの例題は,タクシー自動配車システムやITS(Intelligent Transport Systems),インターネット取引などが進展・普及することにより,ネットワーク化されたエージェントの存在が大きな影響を持つことが予想され,本研究の対象としてふさわしいシステムである.
例題システムは,人間(運転者など)とエージェント(タクシー配車システムなど)とからなっており,人間は,自分が得た情報とエージェントから得た情報や評価を利用し,自分の行動決定規範に基づいて行動を行う.本研究では,まず,これらの働きをモデル化し,次に,エージェントから提供される情報と人間の行動決定規範の変化による影響をシミュレーションによって検討した.この結果,個人や社会の利益(タクシー売り上げや客の待ち時間,商品売り上げや買い手の満足度など)が大きく影響を受けることが確認された.これを踏まえ,エージェントから人間に効率的に情報を伝えられるように情報を選択し,かつ,人間の行動についての他者による評価をエージェントを介して人間に伝え,これらに基づいて適切な行動方針を人間が強化学習によって獲得するモデルを考案した.シミュレーションから,これによって社会や個人の利益増大が可能であることを確認した.特に,他者による評価をエージェントを介して人間に伝えることが大きな効果を持つことが明らかとなった.これは,エージェント仮想社会を適切に設計して利用することにより人間社会の課題を抑制しようという本研究のねらいが妥当であることを示唆している.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Coordination in Multiagent Reinforcement Learning Systems2004

    • 著者名/発表者名
      M.A.S.Kamal, Junichi Murata
    • 雑誌名

      Proc.Int.Conf. on Knowledge-Based Intelligent Information & Engineering Systems Vol.1

      ページ: 1197-1204

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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