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2005 年度 実績報告書

脳科学研究のための超高感度電子スピン共鳴分光装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16560359
研究機関山形大学

研究代表者

平田 拓  山形大学, 工学部, 助教授 (60250958)

研究分担者 藤井 博匡  札幌医科大学, 保険医療学部, 教授 (70209013)
キーワード電子スピン共鳴 / イメージング / ラジカル / 脳科学 / 分光
研究概要

本研究プロジェクトでは、マウスの頭部を測定する電子スピン共鳴分光装置の開発を行ってきた。当初設定した目的に関して、以下のような到達度であった。
(1)マウスの頭部が計測できること(計測範囲は直径20ミリ)
4〜6週齢程度のマウスの頭部を測定可能な共振器を開発した。血中に存在するラジカルを頭部においてイメージングすることに成功した。この目標は十分に達成されたと言える。
(2)数十ミリモル/リットルの造影剤0.1mlを検出できること
Oxo-63を用いた場合には、この目標は達成されている。検出可能な体積内にあるスピンプローブ剤の量は、目標に掲げた量よりも少ないことから、目標は十分に達成されていると言える。吸収線幅の広いスピンプローブについては、別途実験を進め、データを取得する必要がある。
(3)呼吸及び心臓の動きによっても計測が安定に行えること
マウスを用いた実験において、計測が行えることを確認している。この目標は達成されている
(4)マウス頭部の電子スピン共鳴二次元画像より、疾患に関係する情報の抽出を可能にすること。
マウス頭部の電子スピン共鳴二次元画像が取得できるところまで、開発が進展した。しかしながら、疾病モデルマウスによる疾患の情報を抽出するためには、ソフトウエア及びハードウエアの更なる改良が必要であることが実験から明らかになったため、その改良を先行させることとし、疾患情報の抽出を試みる実験は先送りとした。
目標(4)は、非常に挑戦的な目標設定であったため、2年間という研究期間では到達することができなかった。しかしながら、(1)から(3)の目標は十分に達成されており、当初の研究目的、「脳科学研究に用いる実験小動物(マウス)の頭部を高感度かつ安定に測定できる電子スピン共鳴分光装置を実現し、生命科学研究に用いる磁気共鳴スペクトロスコピーに関する基礎科学を開拓する」は達成されたと考えている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Free radicals in living systems: In vivo detection of bioradicals with EPR spectroscopy2006

    • 著者名/発表者名
      H.Hirata, H.Fujii
    • 雑誌名

      Current Organic Chemistry 10・5

      ページ: 521-534

  • [雑誌論文] Systematic approach to cutoff frequency selection in continuous-wave electron paramagnetic resonance imaging2005

    • 著者名/発表者名
      H.Hirata, T.Itoh, K.Hosokawa Y.Deng, H.Susaki
    • 雑誌名

      Journal of Magnetic Resonance 175・2

      ページ: 177-184

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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