研究課題
基盤研究(C)
電気・電子・情報機器や産業機器のどこから不要電磁波ノイズが放射されているかが目に見えるようになれば、機器のノイズ対策(EMC/EMI対策)にとって非常に有用な情報が得られる。本研究では、特に従来あまり研究のなされていなかった低周波(数十MHz以下)を対象として、機器の周辺で複数の電磁界センサにより測定された電磁波ノイズ分布から、機器内部の波源分布を推定して目に見えるように「可視化」する「低周波電磁波ノイズ源可視化システム」を開発することを目的とする。当該研究期間において、主として以下の研究成果を得た。1.従来、ダイポール点波源のみに適用可能であったMUSIC法による波源推定手法を拡張し、直線電流波源やループ電流波源に対して、その位置及び向きだけでなく長さやループサイズなどの空間的広がりを推定する手法を開発した。2.複数波源の信号波形が時間的に高い相関を持つ(コヒーレントな)場合、従来のMUSIC法では複数波源を分離できなかった。そこで、複数波源の同時走査及びRAP-MUSIC法を新たに導入することで、複数のインコヒーレント及びコヒーレント波源が混在している場合においても、それらの位置及び向きを精度良く推定できる手法を開発した。3.AD変換及び無線送信機能を持つ1チップマイコンを用いて、センサで受信された磁界波形データの収集及び無線伝送を行う小型のワイヤレスセンサシヌテムを設計・試作した。4.電磁波源可視化システムにおいて、計測波形データの収集→計測磁界の較正→MUSIC法による波源推定→カメラ画像上への波源可視化、の一連の処理を統一的、またグラフィカルに行えるソフトウェアを開発した。5.実際の電気・電子機器(電気ストーブ、液晶テレビ、ノートPC等)から放射される低周波電磁波ノイズを計測して波源の位置推定及び可視化を試み、電磁波源可視化システムの動作を評価した。
すべて 2006 2005 2004
すべて 雑誌論文 (16件)
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