研究概要 |
本研究は、メタノールなどのアルコール検出する光センサの実現を目指すものである。その原理は、プラスチック光ファイバー(Plastic Optical Fiber:POF)やチャネル導波路のセンシングクラッドにアルコールに対して膨潤を示すポリマを用いることで、これらの光導波路が漏れ型から導波型へ変わることによる大きな出力光強度変化を用いることによる。 本年度は、センシングポリマとして新たにポリアセタールとポリエチレンビニルアルコールを用いると共に、POF型の他にチャネル導波路型センサも作成して、そのセンシング特性の測定を行った。 1.センサヘッドの作成 POF型センサとして、直径0.5mmおよび0.25mmのPMMAコア上に、センシングクラッドとして、ポリアセタールまたはポリエチレンビニルアルコールをディップコーティング法で塗布することによりそれぞれ作成した。チャネル導波路型センサとしては、5μm×5μmと35μm×65μmのチャネル導波路の上部にポリアセタールまたはポリエチレンビニルアルコールを塗布することによって作成した。 2.センシング特性 POF型センサについては、ポリエチレンビニルアルコールをクラッドポリマを用いた、コア径0.25mm,センサ長が5cmのものが良い特性を示し、11%のアルコール蒸気にたいして40倍の透過光強度増加をしめした。本センサは2%以下でも測定可能であり,その応答は2分程度ある。一方、チャネル導波路型センサについては35μm×65μmのものがメタノールに対して高感度特性を示した。
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