• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

光の中から音情報を取り出す方法と光波マイクロホンの開発

研究課題

研究課題/領域番号 16560376
研究機関九州東海大学

研究代表者

園田 義人  九州東海大学, 工学部, 教授 (90117143)

研究分担者 佐松 崇史  九州東海大学, 応用情報学部, 講師 (60299667)
キーワード音響工学 / 可聴音 / 光マイクロホン / 光音相互作用 / レーザ応用計測 / 光情報処理 / 超音波 / マイクロホン
研究概要

本研究は、振動膜等の物体を一切使わず、レーザ光により空気中の可聴音を直接検出する方法(光波マイクロホン;空中音波の位相変調作用により発生した極微弱回折光を検出することで可聴音を検出・再生する方法)の技術確立を目標としている。これまでに微弱回折光検出のための光学情報処理システムの検討を行っているが、本年度は音検出用の光ビームアンテナ部の検討を行った。本計測法では音検出部となるレーザビームの伝搬路を変えることにより1次元から3次元までの立体受信アンテナを構成することができ、様々な規模や指向性を持った音波検出システムが実現可能と予測される。本年度研究ではそれらの基礎特性を明らかにすることを目的に、最も基本的な受信アンテナ形としてレーザビームを反射させて往復するダブルビームを構成したときの音検出特性を実験及び理論)的考察により明らかにした。具体的な内容を要約すると次のようになる。
反射部に平面ミラーを用いた単純反射型ダブルビームと、プリズムやルーフミラーにより左右方向のみ反転した左右反転反射型ダブルビームとの2つの場合について、光回折像の変化やレーザビーム間距離と信号強度の変化等を実験的に調べ、理論的予測と比較検証した。単純反射型ダブルビームでは音波による微弱回折光が線形的に2回重なり合って、シングルビーム時に対し2倍の信号強度となる。一方、左右反転反射型ダブルビームでは音波入射方向やビーム間隔等の条件により信号が倍増される場合と打ち消される場合が生じる。いずれも、弱い光音相互作用の理論から導かれる理論的予測と一致することが明らかとなった。これらの結果を利用すれば、マルチビームアンテナを用いて強い指向性を実現したり、光学的に音信号を増幅したりすることが可能であると考えられる。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (6件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] 光学的フーリエ変換による可聴音の直接検出のための光学系の検討2006

    • 著者名/発表者名
      園田義人
    • 雑誌名

      日本音響学会誌 掲載予定

      ページ: 8

  • [雑誌論文] Measurement of Low-Frequency Ultrasonic Wave in Water Using an Acoustic Fiber Sensor2006

    • 著者名/発表者名
      T.Sakoda, Y.Sonoda
    • 雑誌名

      IEEE.Trans.Ultrasonics, Ferroelectrics, and Frequency Control Vol.53,No.4

      ページ: 761-767

  • [雑誌論文] 超音速ジェット騒音への光マイクロホンの応用(ジェット騒音測定に関する光マイクロホンの基本特性)2005

    • 著者名/発表者名
      高坂, 瀬戸, 中園, 園田
    • 雑誌名

      日本機械学会論文集(C編) 71巻、705号

      ページ: 1597-1603

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 光波マイクロホンによる定在音波と進行音波の計測2005

    • 著者名/発表者名
      園田, 中園, 大内, 佐松
    • 雑誌名

      九州東海大学工学部紀要 No.32

      ページ: 7-12

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 解説・光で音を聞く方法=振動板のない光波マイクロホンの開発=2005

    • 著者名/発表者名
      園田義人
    • 雑誌名

      光アライアンス Vol.16,No.7

      ページ: 32-39

  • [雑誌論文] 広帯域光波マイクロホンの開発と20kHzから100kHz帯の音波測定2005

    • 著者名/発表者名
      園田, 中園, 大内, 佐松
    • 雑誌名

      九州東海大学工学部紀要 No.32

      ページ: 201-202

  • [産業財産権] 光マイクロホン2006

    • 発明者名
      園田義人
    • 権利者名
      学校法人東海大学
    • 産業財産権番号
      特許、特願2006-008085
    • 出願年月日
      2006-01-16
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi