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2004 年度 実績報告書

不飽和土の保水性・透水性の新試験法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16560440
研究機関長野工業高等専門学校

研究代表者

阿部 廣史  長野工業高等専門学校, 環境都市工学科, 教授 (00021014)

キーワード不飽和土 / 保水性試験 / サクションの連続負荷 / 試験方法
研究概要

土の保水特性試験は,van Genuchitenなどにより保水特性,透水係数を浸透関数モデルとして採用することを提案されて以来,飽和・不飽和浸透流解析が普及し,実務においても取入られるようになっているが,解析手法の進展に比べ,その基礎データとなる保水特性,あるいは透水係数に関しては,文献データの代用などがその大部分であるのが実状でもある。不飽和土の試験においては,その試験が水分特性曲線とどのような対応関係にあるかが問われている。
しかしながら,不飽和土の保水性・透水性に関する試験は,たとえ砂質土であっても数日から10日前後の試験期間を要すること,および試験装置がそれほど普及していないことから,実測データの蓄積も進んでいるとは言いがたい。一方,浸透関数モデルの適用に際しては水分特性曲線の精度が不飽和土の透水係数に大きな影響を与えることも事実である。
今年度の研究は,保水性試験を迅速に行うための試験法確立を目標に,実験計画を進めてきた。その主体は,サクションを連続的に供試体に負荷する手法であり,供試体の中央部のサクションをφ3mmの小型テンシオメータで評価する「テンシオメータタイプ」で検討している。この方法は,出来るだけシンプルな試験機構成とするため採用した手法である。その結果,従来法では排水過程のみで約1週間の試験期間を要する豊浦砂では,新手法では排水過程と吸水過程を合わせて約8時間で試験が終了することが確かめられた。粘性土においても約2週間を要した試験が新手法では2日程度で済むことが分かり,得られた水分特性曲線は従来法の曲線とよく対応していると共に,細かく測定することにより,空気浸入値なども明瞭に現れていることが認められた。
次年度は,新手法の適用性をさらに確認すると共に,保水性試験時に透水性についても評価するため「トップキャップタイプ」を新たに導入したいと考えている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 連続負荷による土の保水特性試験について2005

    • 著者名/発表者名
      阿部廣史, 他4名
    • 雑誌名

      土木学会中部支部平成16年度研究発表会講演概要集

      ページ: 291-292

  • [雑誌論文] 土の保水特性に関する新しい試験法について2005

    • 著者名/発表者名
      森本紘文, 阿部廣史, 他2名
    • 雑誌名

      土木学会中部支部平成16年度研究発表会講演概要集

      ページ: 241-242

  • [雑誌論文] 浸水方向の相違が供試体内のサクション分布に及ぼす影響2005

    • 著者名/発表者名
      佐藤悠介, 阿部廣史, 他3名
    • 雑誌名

      土木学会中部支部平成16年度研究発表会講演概要集

      ページ: 239-240

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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