研究課題/領域番号 |
16560441
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研究機関 | 舞鶴工業高等専門学校 |
研究代表者 |
高谷 富也 舞鶴工業高等専門学校, 建設システム工学科, 助教授 (70179448)
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研究分担者 |
加登 文学 舞鶴工業高等専門学校, 建設システム工学科, 助手 (90353292)
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キーワード | 海底パイプライン / 繰り返し水平載荷 / 液状化解析 / 間隙水圧 / 応力-ひずみ履歴応答 / 地盤剛性の低下 / 単純せん断試験 |
研究概要 |
本研究は、暴風雨時の波浪や潮流によって生じる繰り返し荷重や地震時における海底パイプラインの耐波・耐震安定性を評価することを目的として、パイプライン-地盤系の動的応答解析を通じて、パイプラインの変位挙動やその周辺における地盤剛性の低下との関連を検討し、耐波・耐震安定性に関する資料を得るために2年間の研究を遂行した。 研究代表者は、既に遠心力模型載荷実験に基づいた繰り返し水平載荷を受けるパイプライン周辺地盤の間隙水圧応答の予測評価式を提案し、パイプライン周辺における地盤剛性の低下との関連を検討してきており、暴風時の波浪や潮流によって生じる繰り返し荷重を受けるパイプライン-地盤系の動的応答解析に基づいた耐波安全性についての検討を行った。その結果、パイプラインに作用する水平荷重と鉛直荷重の比、繰り返し水平荷重の大きさや周波数、パイプラインの初期上載圧や初期埋設深さ、パイプラインと地盤との接触面に設定したジョイント要素の力学特性などがパイプラインの変位挙動、周辺地盤内部の応力-ひずみ履歴応答や間隙水圧応答に大きく影響することが明らかとなった。 一方、研究分担者は砂の粒子形状に着目した非排水状態下におけるせん断特性を把握するために、LabVIEWによる単純せん断試験の計測支援システムを構築した。これにより、海底地盤の砂層に対するせん断特性が定量的に把握することができた。その結果、粒子形状が丸い砂は少ないせん断ひずみで、過剰間隙水圧比が増加から減少に転じるところの変相点に至るため、有効応力が回復しやすく高いせん断応力を発揮することが明らかとなった。
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