1.静岡県浜松市中心街にある約20の信号機交差点を対象に、この研究以前に構築済みである研究代表者中松の提案したパラコンシステント論理プログラムEVALPに基づく信号機制御理論を展開し、十字路、T字路、4車線道路などを扱えるEVALP信号機制御理論を構築した。 2.この対象信号機交差点全て対しEVALP信号機制御をシミュレーションできるセルオートマトン法に基づく信号機制御・交通シミュレーションシステムを高性能パソコン上にJAVA言語を利用し実装した。 3.対象地域において各交差点における信号点灯時間、交通量調査を実施し、交通量実測データを得た。 4.これらの交通量測定結果を基に現状の信号機制御とEVALP交通量制御を作成したシミュレーションシステムを使い、種々の場合を想定し比較検討した。何れの場合についても車の停止回数(信号待ちや隣の交差点からの渋滞伝播によるもの)の総和を評価基準とすると、EVALP信号機制御のシミュレーション結果の方が各交差点を平均して10%から20%渋滞が緩和される結果が得られた。また実際測定対象とした道路では信号機の系統制御が行われているが、複数信号機の系統制御とEVALP信号機制御をシミュレーション比較した場合でも流れた車の総数 5.信号機制御は実際にはPLC (Programmable Logic Controller)にラダーダイヤグラムとして実装されている。このことを考慮してEVALP信号機制御をPLCのラダーダイヤグラムに変換することを研究中である。
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