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2004 年度 実績報告書

環境インフラを活用した環境効率の高い製品サービス社会の構築

研究課題

研究課題/領域番号 16560481
研究機関和歌山大学

研究代表者

吉田 登  和歌山大学, システム工学部, 助教授 (60263224)

研究分担者 金子 泰純  和歌山大学, システム工学部, 助教授 (60243367)
谷川 寛樹  和歌山大学, システム工学部, 助教授 (90304188)
山本 祐吾  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30379127)
キーワード環境社会資本 / 革新技術 / 上下水道 / 太陽光発電 / インバータ / コジェネレーション
研究概要

既存の環境社会資本(インフラ)が、エンド・オブ・パイプ(末端処理)部分を越え、インフラに関連する物質や産業のチェイン(連鎖)部分に革新技術を適用し、未利用資源活用やサービス展開を図りつつあることに着目する。環境インフラに付随する新しい革新技術変化が、創造的行動を刺激し、新しい資源やサービスの提供を通じて、競争力ある産業社会を再構築するシナリオを描くため、環境インフラの技術変化がもたらす環境効率の高い産業社会変革の効果を明らかにすることを目的として、上水道、下水道の環境インフラ装置を対象に、太陽光発電、ブロア等環境流体輸送機械へのインバータ適用、コジェネレーションを適用した場合の環境効率改善事例を現地調査して、資源生産性を含む環境効率、費用便益の改善度合いを定量的に把握し、その事例調査結果をもとに、さらに環境インフラの更新周期を考慮して全国規模での効果を拡大推計した。
分析の結果、(1)太陽光発電を下水処理場(曝気槽及び管理棟屋根)及び浄水場(ろ過池上部及び沈殿地上部)に設置する場合の発電可能量は、下水処理場55万MWh/年、浄水場3.5万MWh/年と推計、(2)インバータを下水処理場(曝気用ブロア)及び浄水場(浄水ポンプ、送水ポンプ)に導入する場合の回転数制御による省エネルギー可能量は、下水処理場193万MWh/年、浄水場106万MWh/年と推計、(3)コジェネレーションを下水処理場(消化ガス利用)及び浄水場(都市ガス)に導入した場合の省エネルギー効果は下水処理場3185万MWh/年、浄水場1152MWh/年、との各効果を推計した。
さらに、上記の分析を応用して、廃棄物熱量を活用する生産インフラを環境インフラとみなした場合の、地域の工業集積地におけるエネルギー消費及び可燃性廃棄物排出からみた環境効率を、統計データをもとに分析した。各都道府県、各業種ごとに、分子に製造品出荷額、分母にエネルギー消費量及び熱量換算された可燃性廃棄物排出排出量を適用して環境効率を算定し、これをもとに25%分位点及び中央値レベルの環境効率に満たない地域の業種が、これらのレベルまで環境効率を改善すると仮定した場合に、改善の可能性のあるエネルギー量を各業種、工業地区ごとに推計した。分析の結果、業種ごとに環境効率の異なる分布が確認された。また、エネルギー消費や可燃性廃棄物排出量からみた環境効率が改善されると仮定した場合に現状からの変化が大きい工業地区を抽出し、その集積業種等について考察した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 全国の工業集積地におけるエネルギー消費及び可燃性廃棄物排出からみた環境効率の分析2004

    • 著者名/発表者名
      吉田 登
    • 雑誌名

      土木学会環境システム研究論文集 第32巻

      ページ: 75-82

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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