• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

下水における遺伝子型別クリプトスポリジウムの出現分布に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16560484
研究機関麻布大学

研究代表者

平田 強  麻布大学, 環境保健学部, 教授 (50005493)

研究分担者 橋本 温  阿南工業高等専門学校, 建設システム工学科, 講師 (30332068)
キーワードCryptosporidium / 遺伝子型 / 下水 / PCR法 / ダイレクトシークエンス
研究概要

東京都内の下水処理場の流入下水を対象に,クリプトスポリジウムの遺伝子型を調査した。調査は毎月1回の頻度で計11回行い,その都度4Lの下水を採水した。遠心分離して濃縮し,ショ糖浮遊法および免疫磁気ビーズ法等で精製し,蛍光抗体染色を行った。染色した試料からクリプトスポリジウムオーシストを顕微鏡下で単離して,その個々のオーシストの遺伝子型を調査した。遺伝子型は,オーシストのDNAをSemi-nested PCR法で増幅し,増幅産物をダイレクトシーケンスして,18S-rRNA遺伝子上の多型を解析して決定した。11回の調査で流入下水より単離した全239個(100%)のオーシストのうち,121個(51%)について種あるいは遺伝子型が判別できた。遺伝子型の判別のできなかった118個(49%)の内訳は,PCRでの増幅ができなかったものが91個(38%),標的部位の増幅はできたもののシークエンスの不良により判別不能となったもの27個(11%)であった。種あるいは遺伝子型の判別ができた121個の遺伝子型の内訳は,人を固有の宿主とするCryptosporidium parvum genotype 1が最も多く78個(33%),次いで,広く人と動物を宿主とするC.parvum genotype 2が16個(7%),同様に人と動物を宿主とするC.melearridisが13個(5%),人からの分離報告のあるC.parvum VF383が6個(3%)となった。また,人への感染が認められていない動物由来のタイプが,豚分離株が2種7個(3%)およびマウスからの分離株が1個(0.4%)であった。調査対象とした下水では遺伝子型が判別できたもののほとんどが人固有あるいは人獣共通のクリプトスポリジウムであった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Genotyping of single Cryptosporidium oocysts isolated from sewage and river water2005

    • 著者名/発表者名
      T.Hirata, A.Hashimoto
    • 雑誌名

      IWA Health Related Water Microbiology Symposia, Swansea

  • [雑誌論文] 下水から単離したクリプトスポリジウムの遺伝子型2005

    • 著者名/発表者名
      橋本温, 森田重光, 平田強
    • 雑誌名

      環境技術学会第五回研究発表会予稿集

      ページ: 185-186

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi