研究課題
基盤研究(C)
壁板に格子を描き、各格子点に小さな穴をあけ、繊維ストランド東を縫付けるように取付けていくことにより、連続繊維補強材の定着を確保したコンクリート造及び組積造壁の新しい補強方法を提案した。繊維ストランド東の端部は、柱のせん断補強を兼ねてフープ方向に巻きつけて定着した。先ず、RC造耐震壁に適用した。実験の範囲内で、せん断耐力および変形限界が補強量に比例して増加した。補強効果が得られるメカニズムを考察した結果、壁板コンクリートに対する拘東効果が大きいことが分かった。次に、インフィルブロック壁に適用した。補強繊推量を増やしても、穴あきブロック壁体の耐力増加は殆ど期待できないが、僅かの補強量で、ブロックが破壊して耐力低下を開始するまでの変形が増大し、大変形時まで耐力低下が徐々に起こるようになる効果が期待できることが分かった。インフィルブロック壁をCFシートで筋交状に補強する方法が提案されている。筋交い効果で耐力増加は大きくなるが、ブロック壁体の補強効果が得られず、ブロックの破壊が始まると、無補強壁と同じように耐力低下していくことが分かった。CFシートを筋交状に取付けて耐力増加を図るよりは、本研究で提案する方法で、大変形時まで耐力低下が徐々に起こるようにしたほうが得策といえよう。さらに、本研究で提案する方法によれば、面外方向の力を受けても、ブロックが柱と一体化されているために、ブロックが崩壊することがなくなり、建物が倒壊に到る危険を減らすことができると思われる。本研究では模型試験体で実験を行っ七いるが、穴あきブロックを組積して造るインフィルブロック壁の基本的な性状を把握できたと思われる。本研究で提案した方法を、実際のインフィルブロック壁に適用していくために、補強効果を評価して補強量を決めていく手順と方法を示すことができた。
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8th International Symposium on Fiber Reinforced Polymer Reinforcement for Concrete Structures (University of Patras, Patras, Greece) (to be published)
8th International Symposium on Fiber Reinforced Polymer Reinforcement for Concrete Structures, University of Patras, Patras, Greece (to be published)
日本建築学会大会学術講演梗概集 C-2
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