1.次世代省エネルギー基準適合住宅への省エネナビの設置とデータ回収 北陸に立地する全電化次世代省エネルギー基準住宅について、系統別に省エネナビを設置して、年間連続測定・データ記録を開始した。また、同時に各住宅の居住室と非居住室内に小型温湿度計を設置し、室間温度差・上下温度差ならびに冷暖房の稼動状況を15分間隔でモニターしている。 2.過去の調査データ整理 研究室で蓄積している、北陸地域の次世代省エネルギー基準住宅・省エネナビ調査データの整理を行った。1)調査対象住宅の概要、2)居住者の基本情報と季節による住まい方、3)使用電気器具の出力、4)消費用途別電力消費データについてである。次に、次年度以降に実施する住宅エネルギー供給システムの解析で必要となる、基本的解析を行った。1)単位床面積当たり総エネルギー消費原単位、2)消費用途別エネルギー消費原単位、3)暖冷房稼動日・時間と暖冷房温度・外気温度の実態、4)熱損失係数のレベルに応じた外気温(あるいは内外温度差)と暖冷房エネルギー消費量の相関分析結果、などについてである。 3.住宅のエネルギー消費に関する文献収集と整理 北陸地域の次世代省エネルギー基準住宅におけるエネルギー消費の位置付けを行うために、全国の住宅のエネルギー消費に関する報告・文献を、日本建築学会および空気調和・衛生工学会を中心に収集し、戸建住宅のエネルギー消費用途にまで踏み込んで解析したデータについて整理。使用したパラメータは次のとおり。1)面積規模、2)熱性能、3)立地地域、4)家族人数、5)年齢構成、6)ライフスタイル 4.住宅エネルギー供給システムに関する文献収集と整理 次年度に行う住宅エネルギー供給システムのシミュレーションモデルの作成に先立ち、住宅用エネルギーシステムに関する調査を開始した。主に、現行と次世代の2種類の設備システムに分類して整理作業を進めた。
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