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2005 年度 実績報告書

無秩序ナノ空間導入による負の熱膨張物質の相転移制御

研究課題

研究課題/領域番号 16560589
研究機関北陸先端科学技術大学院大学

研究代表者

辻 利秀  北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 教授 (60023305)

研究分担者 山村 泰久  筑波大学, 数理物質科学研究科, 講師 (80303337)
キーワード負の熱膨張 / 相転移 / ナノ空間 / 秩序・無秩序相 / 前駆体
研究概要

ランタノイド系のTm^<3+>,Yb^<3+>,Lu^<3+>を置換したZr_<0.98)M_<0.02>W_2O_<7.99>(M=Tm, Yb, Lu)固溶体およびZr_<0.96>M_<0.04>W_2O_<7.98>(M=Tm, Lu)固溶体の合成にはじめて成功した。各固溶体はM^<3+>を置換することにより、格子定数、相転移温度が低下した。これはM^<3+>を置換することにより、電気的中性条件を満たすように生成した酸素欠陥が影響を及ぼすためであろう。また、Zr^<4+>サイトへ置換したM^<3+>の周囲にWO_4配向の無秩序空間が、低温相で存在することによると考えられる。
組成依存ではM^<3+>の置換を増加させるにつれ、格子定数、相転移温度の低下が見られた。M^<3+>の置換量が増加することにより、WO_4配向の無秩序空間の数も増加し、格子定数や相転移温度の低下率も高くなると考えられる。
置換イオン種依存では、各置換イオンによって格子定数、相転移温度の低下が異なることが分かった。配向秩序度の温度依存から、置換イオン種により、WO_4配向の無秩序空間の大きさが異なることが分かった。格子定数や相転移温度の低下率が異なるのは、無秩序空間の大きさが関係しているためと考えられる。これまでWO_4配向の無秩序空間の大きさはイオン半径に依存するとされてきたが、今回の研究でイオン半径だけでは説明がつかないことを明らかにした。しかし、WO_4の無秩序空間の大きさを決定している真の要因まで解明することはできなかった。この無秩序空間を詳細に解明することが、今後の課題である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Synthesis and Phase Transition of Negative Thermal Expansion Materials Zr_<1-x>Lu_xW_2O_<8-y>2005

    • 著者名/発表者名
      Y.Yamamura, M.Kato, T.Tsuji
    • 雑誌名

      Thermochimica Acta 431

      ページ: 24-28

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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