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2004 年度 実績報告書

木質系バイオマス、廃プラスチック、酸化鉄の利用による還元・ガス化・水素製造

研究課題

研究課題/領域番号 16560648
研究機関京都大学

研究代表者

岩瀬 正則  京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (00026329)

研究分担者 長谷川 将克  京都大学, エネルギー科学研究科, 助手 (40335203)
キーワードバイオマス / 水素製造 / 炭酸ガスレス / 製鉄 / 浸炭
研究概要

木質系バイオマスおよび廃プラスチックと酸化鉄を混合し、1,400〜1,800℃の超高温に急速加熱すると、酸化鉄が還元されて金属鉄を生成し、同時にCOガスとH_2ガスを生成し、CO_2ガスを生成しない現象を見い出した。この時に生成する金属鉄中の溶解炭素濃度、金属的の形態と該混合物中の炭素/酸素原子比との相関を明らかにした。バイオマスを用いると鉄の融以下で、炭素濃度が上昇する、すなわち浸炭が起こり、したがって酸化鉄の還元反応がきわめて迅速であることを示した。プラスチックを用いるとこのような浸炭は鉄の融点以上でしか起こらない。このような浸炭現象の大きな差異は、バイオマスおよびプラスチックのガス化によって精製するチャーの結晶構造と密接な関連があり、結晶化度の低いチャーほど浸炭が容易に起こることを突き止めた。以上の複雑系化学反応に対して、熱力学解析を行い、多元系、不均一系の熱力学式を解き、生成物(金属鉄、固体炭素、酸化鉄、ガス)の生成割合、さらには生成物の組成、これらの温度依存性等々を熱力学計算によって求めることに成功した。さらにこの計算結果と実験値との比較により、この複雑・多元・不均一系反応が、統一した解釈のもとに解析できることを示した。本研究の結果、炭酸ガスを生成せずに金属鉄を製造するための条件を完全に把握することができ、同時に水素とCOガスを生成するが、炭酸ガスを生成しない条件をも明らかにすることができた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Activities of Fe_xO within Four-Phase Assemblages of the System CaO-SiO_2-MgO-Fe_xO,2004

    • 著者名/発表者名
      A.Iso-bayashi, M.Hasegawa, M.Naito, M.Iwase
    • 雑誌名

      ISIJ International 44・12

      ページ: 2093-2099

  • [雑誌論文] Developments of CaF_2-free steelmaking fluxes.2004

    • 著者名/発表者名
      A.H.Amini, M.P.Brungs, O.Ostrovski, M.Iwase
    • 雑誌名

      Proceedings of Australia-Japan Iron and Steelmaking Symposium held at Sydney, July 22-23. 1・23

      ページ: 1-112

  • [雑誌論文] An Electrochemical study of Equilibria involving di-calcium and tri-calcium phosphate2004

    • 著者名/発表者名
      H.Hoshino, M.Iwase, A.McLean
    • 雑誌名

      High Temperature Materials and Processes 23・5,6

      ページ: 377-382

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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