研究課題/領域番号 |
16560650
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属生産工学
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研究機関 | 稚内北星学園大学 |
研究代表者 |
姫宮 利融 稚内北星学園大学, 情報メディア学部, 教授 (00208787)
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研究分担者 |
佐賀 孝博 稚内北星学園大学, 情報メディア学部, 助教授 (20235196)
松浦 清隆 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60142692)
大笹 憲一 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90111153)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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キーワード | 鉄-炭素-クロム系 / アルミ-銅-銀系 / 共晶反応線 / ミクロ偏析 / 3相共晶 / 一方向凝固 / セル・オートマトン / 2相デンドライト状共晶 |
研究概要 |
T.Himemiyaによって提唱されていた、鉄-炭素-金属元素の3元系合金で共晶反応線に沿ったミクロ偏析のモデルの妥当性をFe-C-Cr3元系合金という実在の合金系で検証することができた。実験結果はモデルによる予測とよい一致を示し、このミクロ偏析モデルが炭素を格子間原子として溶質に含む固溶体と金属間化合物のセル/デンドライト状共晶凝固に伴うミクロ偏析の予測に使うことができることを示唆した。この成果は、裏面に掲げたレフリー・ペーパーとして発表した。 液相内の拡散と界面の曲がりによるGibbs-Thomson効果を考慮した、共晶凝固(現在のところは液相全体の過冷を与え、理想化された2元状態図を前提とする)のセル・オートマトンモデルの開発を手がけ端緒的ながら今後の拡張にむけた手がかりを得た。界面の曲がりの見積もりはフロント・トラッキング法によった。 Al-Cu-Ag3元合金について、一方向凝固実験を行い、今後精密に3相共晶の組織の特性寸法と凝固条件(特に、凝固速度)を検討するノウハウを得た。特に、成分の正しい3相凝固組織の実験では、水冷チルー加熱鋳型によるマクロ鋳塊で実験が可能であることが予想できたことは、今後の実験にとって有用である。 線形的でない状態図を線分の長さをパラメータとして表示するプログラムを開発し、ミクロ偏析モデル等を複雑な状態図に拡張する足がかりを得た。 付随的な事項になるが、この間、ヨーロッパで、ESAをスポンサーとしてAl-Cu-Ag合金の状態図と熱物性値の行う研究が進んでいることはモデルと実験の比較を進める上で、大きな助けとなるだろう。
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