研究概要 |
16年度は、ガス・ストリッピング法による蒸気圧測定装置(本研究設備備品:ガスクロマトグラフとセミミクロ分析天秤)を作成した。装置の健全性を確認するために、ジイソプロピルエーテルを測定し、実験方法および実験装置の検証を行った。次に2種類の新規フルオロエーテルHFPTFEE、NFBMEの飽和蒸気圧を10〜50℃で測定した。無限希釈活量係数は現有の装置を用いて水中およびヘキサデカン中のHFPTFEE,NFBMEの10〜40℃で測定した。平成17・18年度は、無限希釈活量係数測定部を付設し、水溶媒中のエーテル類(フルオロエーテルを含む)と芳香族(ベンゼン、トルエン、p-キシレン)の測定を10〜40℃で行った。さらに、追加の溶質として水、ジプロピルエーテル、ビス(2,2,2-トリフルオロエチル)エーテル、溶媒として水やアルコール(1-デカノールなど)の実験を計画し、水中のエーテル類の測定を20〜40℃で行った。また、現有するFID内蔵のガスクロマトグラフを中心とする現有装置をで、再現性を確認した。さらに、本研究で開発した測定装置を用いて、デカノール、ドデカノール中の水の測定を30〜60℃で行った。データ収集の効率を図るために、PCインテグレータを導入して、パーソナルコンピュータによるガスクロマトグラムの整理を行い、精度の向上を図った(福地)。測定したデータに対して健全性の評価を行い、無限希釈活量係数のデータベースを構築した(小渕)。また、集積したデータに立脚し、工学的に有用な無限希釈活量係数の推算法を提案した(荒井)。前年度までに開発した新しいグループ寄与法のモデルを発展させ、必要なパラメータを沸点などの基本物性値と相関することで一般化し、有機系有害物質の無限希釈活量係数を推算した。 以上の研究成果として、この3年間の学術誌公表論文10報と学会発表要旨12報を研究成果報告書に掲載した。また、参考資料として平成7年〜15年までの関連論文を報告書に納め
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