研究課題
1.反応サイト分離型薄膜光触媒の作製と性能評価実施内容:金属チタン薄板の表側にナノポーラス酸化チタン薄膜、裏側に白金をコーティングした光触媒薄膜(反応サイト分離型薄膜光触媒)を作製した。表側は酸化反応サイト、裏側は還元反応サイトである。酸側を蟻酸水溶液、還元側を酸性水で満たし、紫外光照射下での反応速度と反応条件,触媒製法との関係を評価した。結果:蟻酸溶液のpH増大に伴い反応速度が向上した。酸化チタン膜の細孔空隙率が小さい触媒は反応速度が低かった。最適条件では外部量子収率28%で水素が還元側で生成した。2.光触媒反応の反応工学的研究実施内容:硫化水素水からの光触媒による水素生成について、ZnS-CuInS_2-AgInS_2触媒では可視光照射下で反応温度、反応物濃度、攪拌有無、触媒量、照射強度等の反応工学的パラメーターの反応速度への影響を調べた。CdS/ZnS触媒では触媒粒子径の反応速度への影響を調べた。結果:ZnS-CuInS_2-AgInS_2触媒1)活性化エネルギーデータ10kJ/mol、2)反応速度は硫化物イオン濃度に関してラングミュア型の依存性。3)太陽光照射強度付近で照射強度と弱い正相関4)上記結果は総合的に光触媒反応が表面反応律速であることを示唆。5)太陽光利用の実用化では太陽熱による反応液加熱が反応速度を高めることが判明。外部量子収率7%。CdS/ZnS触媒1)触媒粒子の小径化に伴い比表面積増大を大きく上回る比率で反応速度が増大。
すべて 2005
すべて 雑誌論文 (2件)
JOURNAL OF CHEMICAL ENGINEERING OF JAPAN, 38(10)
ページ: 824-827
ページ: 818-823