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2004 年度 実績報告書

次世代光学材料としての大面積エピタキシャルニオブ酸リチウム極薄膜の合成

研究課題

研究課題/領域番号 16560671
研究機関東海大学

研究代表者

秋山 泰伸  東海大学, 工学部, 助教授 (10231846)

キーワードCVD / ニオブ酸リチウム薄膜 / 多結晶 / 組成 / 複酸化物
研究概要

本研究は、ニオブ酸リチウム薄膜を生成するのに必要な成膜条件、特に化学量論比組成で成膜を行うための条件や極薄い膜厚で反応器全体に成膜する条件を見出すことを目的としている。
既存のホットウォール型CVD装置を用いて作製した多結晶ニオブ酸リチウム薄膜(X線回折において純粋なニオブ酸リチウムのピークのみのもの)の組成(百分の一以上の精度)を調べるために、原子吸光による分析を試みたが、析出した薄膜の総量が数十ミリグラム程度であり、ニオブ充分な分析精度が得られなかった。そこでppt程度の低濃度でもリチウムおよびニオブ原子の定量濃度分析可能なICP-MSを用いて分析することとした。本実験において最も高温の1023Kの析出温度では原料(Li(DPM)およびNb(OEt)_5)の各原子の比(Li/(Li+Nb)、以後記号Rを用いる)=0.6というリチウム過剰な供給条件でニオブ酸リチウムが析出するが、膜中に含まれるRも0.52〜0.53とリチウム過剰であった。973Kでは原料中のRが0.58〜0.65程度でニオブ酸リチウムが析出するが膜中に含まれるRは0.5〜0.54程度となり、原料中のRが大きい方が膜中のRも大きくなった。923Kでは、原料中R=0.56から0.67、膜中R=0.49〜0.56、また873Kでは原料中R=0.64から0.65、膜中R=0.54〜0.56となり、いずれの場合も原料中のRが大きい方が膜中のRも大きくなった。ただし、膜中のRは原料中のRよりも理論組成(R=0.5)に近い。このことから理論組成に近い膜を得るためには温度および厳密な供給原料中のRを制御する必要がある事が分かる。現在、エピタキシャル膜の成膜実験を遂行中で、同時に多結晶膜で得られたのと同様の擬似相図の作製およびICP-MSによる組成分析行っている。また、他の複酸化物膜についても研究を発展させる予定である。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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