• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

次世代光学材料としての大面積エピタキシャルニオブ酸リチウム極薄膜の合成

研究課題

研究課題/領域番号 16560671
研究機関東海大学

研究代表者

秋山 泰伸  東海大学, 工学部, 助教授 (10231846)

キーワードCVD / ニオブ酸リチウム / エピタキシャル成長 / 成膜条件 / 組成
研究概要

本研究は、ニオブ酸リチウム薄膜を生成するのに必要な成膜条件、特に化学量論比組成で成膜を行うための条件や極薄い膜厚で反応器全体に成膜する条件を見出すことを目的としている。
既存のホットウォール型CVD装置を用いて、サファイヤ(Al_2O_3、006面)を基板として、ニオブ酸リチウム薄膜がエピタキシャル成長する条件を調べた。973Kでは反応器入口で原料中の金属組成(Li(DPM)およびNb(OEt)_5)の各原子の比(Li/(Li+Nb)、以後記号Rを用いる)=0.586、1023KではR=0.515〜0.638というリチウム過剰な条件で、多結晶や他の酸化物の混じらない純粋なニオブ酸リチウム薄膜が生成可能であることがXRDを用いた分析によりわかった。この条件は、16年度の研究で得られたシリコン基板上での多結晶ニオブ酸リチウム薄膜の生成条件に内包されるが、その領域はより狭い。ただし、エピタキシャル膜と多結晶膜が混在する条件を含めるとその領域はほぼ一致する。
多結晶や他の酸化物を含んでいないエピタキシャル成長したニオブ酸リチウム薄膜の組成を、ICP-MSを用いて分析した。膜中の金属比(Li/(Li+Nb)、以後記号Sを用いる)=0.49〜0.521であった。この組成は、融液と酸化リチウム-酸化ニオブの相図に示されるニオブ酸リチウムの固溶組成とほぼ一致する。若干の違いが見受けられるが、これは分析誤差に起因すると思われる。
高温(1023K)においては比較的広い気相組成(R=0.515〜0.638)でニオブ酸リチウム薄膜がエピタキシャル成長し、析出した結晶の組成はS=0.5という理論組成に近い。但し、数%であれ理論組成からのずれは結晶欠陥等の存在を意味する。つまり、品質の良い理論組成のニオブ酸リチウム薄膜をエピタキシャル成長させる条件は、本実験で得られた条件(領域)より狭いと思われる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 反応工学に基づく「化学気相成長法による成膜過程」の解析2006

    • 著者名/発表者名
      秋山 泰伸
    • 雑誌名

      東海大学紀要 工学部 (印刷中)

  • [雑誌論文] Epitaxial Growth of Lithium Niobate Film Using Metalorganic Chemical Vapor Deposition2006

    • 著者名/発表者名
      Y.Akiyama, K.Shitanaka, H.Murakami, Y.S.Shin, M.Yoshida, N.Imaishi
    • 雑誌名

      Thin Solid Films (In press)

  • [雑誌論文] Epitaxial Lithium Niobate film growth by metalorganic Chemical Vapor Deposition2005

    • 著者名/発表者名
      Y.Akiyama, K.Shitanaka, H.Murakami, Y.S.Shin, M.Yoshida, N.Imaishi
    • 雑誌名

      Proc.27th International Symposium on Dry Process, Jeju, KOREA

      ページ: 237-238

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi