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2004 年度 実績報告書

嫌気性アンモニア酸化(Anammox)リアクター中の微生物共生関係の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16560687
研究機関崇城大学

研究代表者

藤井 隆夫  崇城大学, 工学部, 教授 (80165331)

研究分担者 古川 憲治  熊本大学, 工学部, 教授 (60029296)
杉野 浩幸  崇城大学, 工学部, 講師 (90258434)
キーワード嫌気性アンモニア酸化 / Anammox / 亜硝酸還元酵素 / nir S / 脱窒
研究概要

我々の研究グループは、不織布をAnammox汚泥の付着固定化担体とする独自の連続培養リアクターを考案して、Anammox菌の集積培養に成功した。現在は、50リッター規模のカラムリアクターを連続運転している。この培養の化学量論と上記化学量論とには若干のずれがあり、リアクターによって、その生態系のメンバーが多少異なっていると推定される。この大量調製したAnammox汚泥の16S-rDNAの分析を行い、デルフト工科大学の研究グループの報告した菌株と92%のidentityしかない新属のAnammox菌が優占種として集積されていること、同時に、脱窒能を有すると思われる特定の嫌気性菌がAnammox菌の周囲をフィルム状でカバーしていることが分った。安定同位体^<15>NH_3をつかったAnammox反応で生成する^<15>N ^<14>N窒素ガスの測定から、脱窒のおおよそ85〜90%がAnammox反応によることが分ったが、残り10〜15%がAnammox反応だけでは説明できなかった。おそらくAnammox菌と他栄養性脱窒菌との共生系によって系が安定に維持されていると考え、他栄養性脱窒菌脱窒菌のキー酵素である異化型亜硝酸還元酵素(Nir)の遺伝子の検出およびその遺伝子を持つ細菌の定量を試みた。その結果、nir Kは検出できなかったが、nir Sを汚泥中から検出した。検出したnir Sの塩基配列はDNAデータベースに登録されている他のnir Sすべてと系統発生学的にかなり離れていた。したがって、Anammox汚泥中にいる他栄養性脱窒菌は従来報告されている他栄養性脱窒菌とは違って新規な細菌であることが分かった。現在この他栄養性脱窒菌のFISHによる定量を試みている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Treatment potential for the Anammox process2004

    • 著者名/発表者名
      K.Furukawa, J.D.Rouse, T.Takagi, T.Fujii, H.Sugino
    • 雑誌名

      Proceeding of 2004 ASA-CCSA-SSCA international annual meetings (CD-ROM)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [雑誌論文] Single-stage nitrogen removal using Anammox and partial nitrifycation2004

    • 著者名/発表者名
      K.Furukawa, H.Tokitoh, Pham K.Lieu, T.Fujii
    • 雑誌名

      Proceedings of Shino-Japanese forum on protection and restoration of water environment

      ページ: 179-186

  • [雑誌論文] 活性汚泥からのAnammox微生物の集積培養2004

    • 著者名/発表者名
      今城麗, 安井英斉, 石田浩昭, 藤井隆夫, 杉野浩幸, 古川健司
    • 雑誌名

      水環境学会誌 27

      ページ: 413-418

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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