高温超電導バルクを界磁とする高効率小型バルク同期機を実現するために、界磁に用いる高温超電導バルクを20〜40K程度に冷却し、それを、電機子コイルを兼ねる渦巻状着磁コイルにパルス電流を流して着磁する技術の検討及び高温超電導バルクを界磁とする同期機の電磁界解析及び設計、製作を行った。 1.高温超電導バルクの着磁の検討 高温超電導バルクの冷却温度、渦巻状着磁コイルの形状、それに流す電流の大きさとパターンを種々変えて、高温超電導バルクに最も高い密度の磁束を着磁するという観点で、最適条件を探った。バルクの冷却温度を下げたとき、高温超電導バルクに高い密度の磁束を着磁するには、電流をもっと大きくする必要があると判断し、着磁エネルギーを蓄積するコンデンサの容量を増やし、また、コンデンサの電圧を上げる改造を行っているところである。 2.高温超電導バルクを界磁とする同期機の電磁界解析及び設計、製作 界磁磁石となる高温超電導バルクの冷却容器は既に製作してあるので、それに電機子を付け加え、同期機とする電磁界解析を行った。そして、その解析に基づき電機子コイルホルダー、バックヨーク、軸受け等設計を行った。その上で、同期機を製作している。
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