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2007 年度 実績報告書

寄主植物の雌雄性が植食性昆虫とその寄生蜂に与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 16570017
研究機関奈良女子大学

研究代表者

佐藤 宏明  奈良女子大学, 理学部, 准教授 (20196265)

キーワードヒサカキムモンハモグリガ / 寄生蜂群集 / ギルド構造 / 共存機構 / ヒサカキ / 二次寄生 / 内寄生 / 外寄生
研究概要

1.ヒサカキムモンハモグリガの寄生蜂群集のギルド構造と共存機構
2004年から2007年にいたるヒサカキムモンハグリガ3世代の寄生蜂群集を調査し,以下の結果を得た.
(1)12種の寄生蜂が記録され,いずれの世代においても優占する上位3種は同じであった.
(2)寄生様式(koinobiont/idiobiont)と寄主齢利用度に基づき,個体数が比較的多く採集された寄生蜂8種は次の5ギルドに分けられた:若齢幼虫-老熟幼虫を利用するkoinobiont(1種),若齢幼虫を利用するidiobiont(1種),中齢〜老齢幼虫を利用するidiobiont(2種),老齢幼虫から蛹を利用するidiobiont(3種),蛹を利用するidiobiont(1種).
(3)最優占種のkoinobiontであるOrgilus kumataiの老熟幼虫および蛹の半数以上がidiobiontによって二次寄生されていた.
(4)idiobiontの全てが他の寄主も利用する広食性の種であった
(5)他の潜葉性昆虫の寄生蜂群集と比較すると,koinobiontが占める種数の割合が極端に低かった.以上の結果とこれまでの成果から以下のことが考えられた.
(1)koinobiontの種数の極端な少なさは,ヒサカキムモンハモグリガの長い幼虫期間が制約になっている.
(2)寄生蜂の多種共存を可能にしている主要な機構は,idiobiontによる優占koinobiontへの高頻度の二次寄生とidiobiontの広食性である.
2.インドネシアにおけるムモンハモグリガ科の分布
インドネシアの高地熱帯林にて,カシからムモンハモグリガ科の1種を採集した.東南アジアの島嶼地域からはこれまでムモンハモグリガ科の分布は確認されておらず,生物地理学的に貴重な記録である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Inhibition of premature leaf abscission by a leafminer and its adaptive significance2007

    • 著者名/発表者名
      Masako Oishi, Hiroaki Sato
    • 雑誌名

      Environmental Entomology 36

      ページ: 1504-1511

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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