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2005 年度 実績報告書

葉緑体形成における光依存性プロトクロロフィリド還元酵素アイソザイムの生理機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 16570030
研究機関東京大学

研究代表者

増田 建  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (00242305)

キーワードクロロフィル / 葉緑体 / プロトクロロフィリド / 光環境適応 / プロラメラボディ
研究概要

被子植物のクロロフィル生合成系の最終段階は、プロトクロロフィリド還元酵素(POR)により触媒されるプロトクロロフィリド(Pchlide)の光還元反応である。葉緑体の形成過程において、PORは光エネルギー捕集と光酸化防御のバランスを巧妙に調節しながらクロロフィルの生合成を行っているが、その詳細な機構は未だ明らかではない。本研究は、PORの生理機能について分子遺伝学的・分子生物学的解析を行い、葉緑体形成における光エネルギー捕集および光酸化防御に果たすPORの役割を解明することが目的である。本年度は、以下に述べる研究を行い、成果を得た。
これまでの我々の結果から、複数のPORアイソフォームを有するシロイヌナズナなどに対して、単一のPORしか持たないキュウリでは、その転写制御によりPOR量を補い、他の植物が持つ複数のアイソフォームの機能を単一のPORが果たしていると考えられている。そこで、キュウリPOR遺伝子の転写制御機構を明らかにするため、そのプロモーター領域の解析を行った。特に、キュウリPORは植物ホルモンであるサイトカイニンにより転写が顕著に誘導されることから、サイトカイニンによる転写誘導に関わるシス配列の同定を試みた。その結果、キュウリPOR遺伝子のプロモーター領域にサイトカイニン応答性DNA結合タンパク質が結合することを明らかにした。さらに、その結合に関わるシス配列を同定したところ、新規なサイトカイニン応答性のシス配列であることが明らかとなった。
また、シロイヌナズナのPORアイソフォームの機能解析のため、新規にPORAのT-DNA挿入変異株を複数単離することに成功した。得られたホモ接合体は、緑化時に有意にクロロフィル蓄積が低下することが明らかとなった。今後、その詳細な機能について明らかにして行く予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Identification of a novel cis-element exhibiting cytokinin-dependent protein binding in vitro in the 5'-region of NADPH-protochlorophyllide oxidoreductase gene in cucumber2005

    • 著者名/発表者名
      房田 直記
    • 雑誌名

      Plant Molecular Biology 59

      ページ: 631

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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