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2004 年度 実績報告書

カドヘリンによる細胞接着の制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 16570097
研究機関鹿児島大学

研究代表者

小澤 政之  鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (90136854)

キーワードカドヘリン / カテニン / 細胞質 / v-Src / チロシンリン酸化 / Hakai / ユビキチン化 / 分解
研究概要

我々ヒトを含めて多細胞生物ができあがり、その体制を維持するには細胞と細胞あるいは細胞と細胞外マトリックス間の接着が必須である。細胞間の接着には多様な分子が機能しているが、その中でもカドヘリンは中心的働きをしている。そのため、カドヘリンの発現異常や機能異常は癌細胞の示す浸潤性や転移と密接に関連している。さて、細胞間の接着は一度作られたらその後安定に存在するという訳ではない。例えば細胞の増殖あるいは形態形成等においては、細胞間の接着は作られては壊されての繰り返しが見られる大変ダイナミックなものである。そこで本研究では、この点を明かにすることを目的とする。カドヘリンの活性制御において、カドヘリンの細胞質ドメインの膜貫通部位に隣接した領域(MP領域)が重要なはたらきをしていることが示され、そこに結合する分子としてp120が注目されている。また、この領域にはv-Srcによりリン酸化を受け、その結果、Hakaiによるユビキチン化と細胞内への取り込みに関与しているとされるチロシン残基が存在する。そこで、この領域に注目して解析を行った。各種変異カドヘリンをL細胞で発現させ、その接着活性を測定した。その結果、次の点が明らかになった。カドヘリンの貫通ドメイン隣接領域にはp120の結合部位があるが、これに変異を導入してp120が結合できないようにしたカドヘリンも接着活性を示し、米国のグループが報告しているようなコンパクションを起こす活性がなくなることもなかった。また、このp120結合部位の近傍にはv-Srcによりリン酸化を受け、その結果Hakaiによるユビキチン化と細胞内への取り込みに関連すると報告されているチロシン残基を含む領域もあるがこのチロシン残基に置換を導入しても活性に変化は認められなかった.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Zinc finger domain of Snail functions as a nuclear localization signal for importin β-mediated nuclear import pathway2005

    • 著者名/発表者名
      Yamasaki, H.
    • 雑誌名

      Genes Cells (in press)

  • [雑誌論文] Expression of α-catenin in α-catenin-deficient cells results in a reduced proliferation in three-dimensional multicellular spheroids but not two-dimensional monolaver cultures2004

    • 著者名/発表者名
      Matsubara, S.
    • 雑誌名

      Oncogene 23・15

      ページ: 2694-2702

  • [雑誌論文] The transcription factor Snail downregulates the tight junction components independent of E-cadherin downreglation2004

    • 著者名/発表者名
      Ohkubo, T.
    • 雑誌名

      J.Cell Sci. 117・9

      ページ: 1675-1685

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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