研究課題/領域番号 |
16570118
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
田中 嘉孝 九州大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (20217095)
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研究分担者 |
藤田 英明 九州大学, 大学院・薬学研究院, 助手 (80291524)
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キーワード | メンブレントラフィック / リソソーム / エンドソーム / トランスポーター / 多在耐性 / 癌 / 抗癌剤 / ノックアウトマウス |
研究概要 |
エンドソーム・リソソームに局在するヌクレオシドトランスポーターLAPTM4αの遺伝子ノックアウトマウスの作成に成功し、ホモマウスにおいて遺伝子レベル(RT-PCRによる)あるいは蛋白質レベル(特異的抗体の作成による)での欠損を証明した。現在その表現系について以下のような解析を行っている。 1 LAPTM4αはほぼ全ての臓器において普遍的に発現が認められる。LAPTM4α欠損マウスにおける各種組織の機能・形態変化について解析を行う。 2 LAPTM4α欠損マウス由来の細胞を用いた細胞レベルにおける形態変化(電子顕微鏡および種々の細胞内オルガネラに対する抗体を用いた共焦点レーザー顕微鏡による細胞内小器官の形態変化) 3 LAPTM4α欠損マウス由来の血液、胆汁、尿、各種組織抽出液におけるアミノ酸、糖、核酸および低分子量物質の定量的分析 4 LAPTM4α欠損マウスにおけるリソソームの性質(形態、安定性、酵素活性、密度、pH、他のリソソーム膜蛋白質の発現レベル、リソソーム蛋白質の細胞内分布および輸送)の変化 5 LAPTM4α欠損マウスにおけるP-糖蛋白質、MRPの発現レベルの変化 6 LAPTM4α欠損マウスにおける各種薬物(主に抗癌剤)の体内および細胞内分布の変化 以上のような解析を行なうことにより、抗癌剤の細胞内蓄積(特にエンドソーム・リソソームへの蓄積)により引き起こされる多在耐性獲得機構を生体および分子レベルで解析する。
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