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2005 年度 実績報告書

c-Fos遺伝子を活性化する新規コアクチベーターの解析

研究課題

研究課題/領域番号 16570148
研究機関筑波大学

研究代表者

久武 幸司  筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (70271236)

研究分担者 中太 智義  埼玉医科大学, 医学部, 助手 (10364770)
キーワード転写因子 / コアクチベーター / TFIID / バキュロウイルス / アクチベーター / 基本転写装置
研究概要

前年度に引き続き、ILF2/ILF3の転写活性について研究を進めた。ILF2/ILF3は二本鎖RNAに結合し、ウイルス感染に対する防御機構への関与が想定され。ILF3とPKRの結合を詳細に検討すると、ILF3は非リン酸化型PKRとは強く結合するが、リン酸化型PKRとは全く結合しないことが示された。また、昨年報告したILF3とSRF、Elk-1、ATF1、CREBとの結合も二本鎖RNAによって弱まることが分かった。この結合様式の変化はdsRNA結合能を欠損したILF変異体では見られなくなり、二本鎖RNAの結合が結合変化と直接関係していることが分かった。これらより、二本鎖RNAがc-fosの転写を制御する際には、PKRとILF3およびSRF、Elk-1、ATF1、CREBとILF3の結合様式が大きく変化し、こららに複合体にダイナミックな変化を引き起こしていることが示唆された。さらに、試験管内では二本鎖RNAがc-fosの転写を低下させることより、c-fosのRNAとILFとの結合がc-fos RNAによる転写のネガティブフィードバックに関与している可能性が考えられた。また、ILFはPRMT1、PRMT2、PRMT5などとも結合することが示された。PRMTはタンパク質のアルギニン残基をメチル化するが、近年ヒストンのアルギニン残基をメチル化が転写活性化に関与していることが報告されている。このことより、ILFはヒストンのメチル化を介してc-fosの転写活性化に関与していることが予想される。今後は、以上の仮説を細胞レベルでも検証する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 基本転写因子とその関連疾患2005

    • 著者名/発表者名
      久武幸司
    • 雑誌名

      Molecular Medicine 42・9

      ページ: 973-981

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] The fission yeast protein, Kerlp, is an ortholog of RNA polymerase I subunit A14 in Saccharomyces cerevisiae, and is required for stable association of Rrn3p and RPA21 in Pol I.2005

    • 著者名/発表者名
      Imazawa Y, Hisatake K, Mitsuzawa H, Matsumoto M, Tsukui T, Nakagawa K, Nakadai T, Shimada M, Ishihama A, Nogi Y
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem 280・12

      ページ: 11467-11474

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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