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2004 年度 実績報告書

ヌクレオチドプールから酸化型ヌクレオチドを除去する機構と遺伝情報の維持

研究課題

研究課題/領域番号 16570149
研究機関技術研究組合生物分子工学研究所

研究代表者

石橋 徹  技術研究組合, 生物分子工学研究所・機能制御研究部, 主席研究員 (90369041)

研究分担者 伊東 理世子  福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (10140865)
キーワード酸化 / ヌクレオチド / NUDT5 / MutT / 8-オキソグアニン
研究概要

ヌクレオチドプールを浄化する機構の全貌を解明するため、MutTファミリータンパク質の基質特異性を中心に、大腸菌のMutT、ヒトのNUDT5、ヒトのMTH1について詳細な解析を行った。
1.MutTはこれまで報告されていた、8-oxo-dGTPおよび8-oxo-rGTPなどの三リン酸に加えて、8-oxo-dGDPおよび8-oxo-rGDPなどの二リン酸も非常に効率よく分解する(Km:0.058および0.054μM)ことが明らかとなった。このことは、大腸菌からヒトに至るまで、生命は複製及び転写の際に前駆体ヌクレオチドを二リン酸のレベルで品質管理していることを示している。
2.MTH1はこれまでデオキシリボヌクレオチドプールを浄化するが、リボヌクレオチドの浄化においてあまり大きな役割を果たしていないと考えられていたが、大腸菌において、MTH1が酸化ストレスによる転写エラーを抑制すること、そして8-oxo-rGDPを44μMという比較的高い特異性をもって分解していることが明らかになった。
3.NUDT5を大腸菌のMutT欠損株で発現させたところ、酸化ストレスによる転写エラーを抑制することができた。酸化型リボヌクレオチドに対する分解活性を見ると8-oxo-rGDPを高い特異性(Km:4.6μM)で分解することがが明らかになった。また、NUDT5に対する抗体を用いて細胞内局在を察したところ、主に細胞質に局在することが明らかになった。
以上の研究成果によって、複製及び転写の両方において、生命はヌクレオチドを二リン酸の段階から品質管理していることが明らかとなり、ヌクレオチドの供給から重合までをコントロールする細胞機構の存在が示唆された。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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