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2004 年度 実績報告書

アガリスク茸の交配系の解明と育種技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16580002
研究機関信州大学

研究代表者

福田 正樹  信州大学, 農学部, 教授 (40208963)

キーワードアガリクス茸 / ヒメマツタケ / 交配系 / 育種
研究概要

平成16年度は,アガリクス茸(ヒメマツタケ)の交配系の解明と交配コロニー内の二次菌糸(ヘテロカリオン)形成部位の確定を中心に研究を行った。結果の概要は以下のとおりである。
1.担子器の観察により,ヒメマツタケは4胞子性のきのこであることが明らかになった。さらに,単胞子分離系統のRAPDプロファイルは,親のヘテロカリオンで検出されるRAPDバンドを欠損したパターンが多く認められたことから,単胞子分離系統はホモカリオンであることが示された。
2.単胞子分離系統間の対峙培養における菌糸体接触部位の反応は,帯線状ラインを形成するものやバラージュ様ラインを形成するものが認められた。このうち,帯線状のライン上から菌糸体を分離した場合にのみ,対峙培養した単胞子分離系統とは異なる菌叢形態の菌糸体が出現した。そして,対峙培養した単胞子分離系統と帯線状のライン上から分離した菌糸体のRAPDプロファイルは異なっていた。このことから,帯線状ラインでヘテロカリオンが形成されることが示された。
3.帯線状ラインの形成の有無を指標にして分析した単胞子分離系統を類別すると,2つのグループに分けられた。
以上の結果から,アガリクス茸の単胞子由来の系統は基本的にホモカリオンであり,ホモカリオン間の対峙培養コロニー内の菌糸体接触部のみでヘテロカリオンが形成されることが示された。さらに,アガリクス茸の交配系は二極性ヘテロタリズムであることが示唆された。なお,交配の可否をより明確にするために栄養要求性系統の作出を試みたが,真の栄養要求性系統を作出するには至らなかった。今後,引き続き栄養要求性系統の作出を行うとともに,供試系統数を増やし,本年度明らかにしたアガリクス茸の交配の現象が普遍的なものであるか否かを明らかにする予定である。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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