研究課題
基盤研究(C)
平成16年度は、主に近畿圏における集合住宅立て替え事例について、以下の手順にしたがって調査・分析・検討を実施した。(1)緑の環境ストック形成のプロセス分析、(2)緑の立地環境の評価、(3)影響の回避と軽減のためのモデルの検討。成果として、豊かな緑の環境ストックが形成されている空間の単位を抽出し、その中における植生の構造と構成を詳細に調査分析することにより、それらの空間が立地している環境の、住宅地内における相対的な価値を評価した。また、事業の実施に伴う緑の環境ストックへの影響を回避もしくは軽減することのできる住棟の配置計画、動線計画、施設配置計画等の代替案を提案した。さらにそれらの比較検討を行うことによって、影響の回避、軽減を実現するための条件を抽出したうえで、それらをモデルとして構築した。平成17年度は前年度に実施した作業を通じて得られた成果から、自然環境再生・復元のしくみとプロセスを、視覚をはじめとする人間の五感を通じて認識されるものに置き換えるデザイン手法を検討し、いくつかのデザインモデルの代替案として提示した。この過程においてパーソナルコンピュータを利用した三次元の空間モデリングと模型の作成を行っている。同時にミティゲーションに関する学術的な基礎理論、知識の整理と既往研究・デザイン事例の収集・整理を行った。この際、対象範囲を首都圏まで拡大することや、住宅造成以前の原地形が造成手法や緑環境の基盤形成にもたらす影響など、検討内容の一般化を目指した検討に重点を置いた。
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日本造園学会誌・ランドスケープ研究 69・5(印刷中)(未定)
Jounal of Japanese Institute of Landscape Architecture Vol.69, No.5
Journal of Japanese Institute of Landscape Architecture Vol.69, No.5
日本造園学会・造園技術報告集 No.3
ページ: 142-145
日本造園学会誌・ランドスケープ研究 68・1
ページ: 28-31