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2006 年度 実績報告書

新宿御苑が及ぼした近代園芸・造園界への影響

研究課題

研究課題/領域番号 16580026
研究機関東京農業大学

研究代表者

鈴木 誠  東京農業大学, 地域環境科学部, 教授 (40147484)

キーワード新宿御苑 / 福羽逸人 / アンリ・マルチネ / 近代庭園 / 近代園芸 / フランス式庭園 / ヴィルサイユ高等園芸学校 / 近代造園
研究概要

新宿御苑は1906年にフランス人造園家アンリ・マルチネによる改修造園計画により、現在の造園の基盤が完成した。昨年度まで、新宿御苑の設計者の人物像と彼のデザインの特徴、そして新宿御苑のデザインとの関係を明らかにした。マルチネは近代フランスの代表的造園家エドアール・アンドレ(1840-1911)を後継するように19世紀末-20世紀初頭に活躍した造園家で、そのデザイン手法もアンドレに学んだ時代の流行「ジャルダン・コンポジット」の作風をもち、これが新宿御苑のデザインの基調であった。これらの調査結果をもとに、平成18年6月新宿御苑において、開苑100周年記念事業の一環として、日本庭園学会による公開研究会「庭園の国際交流〜新宿御苑を事例として」(企画立案・コーディネイト:鈴木誠)を開催した。この会では「新宿御苑の庭園デザインと設計者アンリ・マルチネ」、「新宿御苑の空間構成とデザイン的特徴」という2つの研究成果(研究協力者による発表論文)をもとに関係者との討議がおこなわれた。これら、研究者らが明らかにしてきた事実を元に、フランス人研究協力者Stephanie de Courtois(ヴェルサイユ国立高等造園学校講師)が仏文による論文を公表した。また、「福羽逸人回顧録」の原本が発見されたことにより新宿御苑関係者によって、『福羽逸人回顧録』(財団法人国民公園協会新宿御苑、2006)が公刊された。この史料を元に、新宿御苑を計画し育て上げた福羽逸人の実践してきた事柄が徐々に明確になり、今年度は福羽の事績を検証するよう現地調査、ヒアリング調査を日本、フランスにおいて実施した。この研究成果はとりまとめて公表する予定である。なお、加えて新宿御苑にみられるようないくつかの庭園様式の特徴を一つの庭園にまとめて実現した当時フランスで流行した形式が、赤坂離宮や武庫離宮などの庭園デザインに展開することの現地調査を実施した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 新宿御苑の庭園デザインと設計者アンリ・マルチネ2007

    • 著者名/発表者名
      牧 大次郎(研究協力者)
    • 雑誌名

      日本庭園学会誌 17号 (印刷中)

  • [雑誌論文] 新宿御苑の空間構造とデザイン的特徴2007

    • 著者名/発表者名
      田村 裕希(研究協力者)
    • 雑誌名

      日本庭園学会誌 17号 (印刷中)

  • [雑誌論文] Le parc Shinjuku Gyoen □ Tokyo et le rayonnement de l'□cole paysag□re fran□aise2006

    • 著者名/発表者名
      St□phanie de Courtois (研究協力者)
    • 雑誌名

      REVUE DE L' ART DES JARDEINS (フランス語) 6

      ページ: 7-23

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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