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2006 年度 実績報告書

ウォルバキア細菌の機能解析と人為感染昆虫の不和合性評価

研究課題

研究課題/領域番号 16580041
研究機関独立行政法人農業生物資源研究所

研究代表者

野田 博明  独立行政法人農業生物資源研究所, 昆虫科学研究領域昆虫・微生物相互作用研究ユニット, ユニット長 (40343991)

研究分担者 吉田 栄人  自治医科大学, 医学部, 講師 (10296121)
キーワードWolbachia / ウォルバキア / 細胞質不和合性 / マイクロアレイ / カイコ / ウンカ / 蚊
研究概要

ウォルバキア細菌の接種と機能解明を中心に研究を進め、以下の結果を得た。
1.ウォルバキアの培養とカイコへの接種
キチョウにメス化を引き起こすウォルバキアの培養に成功した。種子島のキチョウではウォルバキアによるメス化が見られ、キチョウには2種類のウォルバキアが感染している。片方は細胞質不和合性を、もう一つはメス化に関係している。これらのウォルバキアをカイコ培養細胞(aff3)の中で増やすことができた。カイコへの培養ウォルバキアの接種を試みている。
2.ウォルバキア感染精巣のマイクロアレイ解析
ウォルバキアの機能を解明するために、トビイロウンカの精巣で発現する遺伝子のマイクロアレイ解析を行った。このトビイロウンカは、ヒメトビウンカに共生している細胞質不和合性を起こすウォルバキアを接種したもので、トビイロウンカ自身もウォルバキアによって細胞質不和合性を示す。ウォルバキア感染精巣と非感染精巣で発現する遺伝子を比較し、発現量の異なる1〜数個の遺伝子を得た。これら遺伝子の発現量をトビイロウンカとヒメトビウンカで確認している。
3.蚊のウォルバキア感染調査
マラリア媒介能を失わせたトランスジェニック蚊の利用では、野外自然個体群との競合が問題になる。ウォルバキアの細胞質不和合性をトランスジェニック蚊に付与して、野外個体群に対して優位性を持たせるというアイデアがある。蚊に感染しているウォルバキア相を明らかにするため、国内で採集した蚊個体群のウォルバキア感染状況を調査した。これまでに、野外個体群約430サンプルの17%からウォルバキアを検出した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Cardinium symbionts cuase cytoplasmic incompatibility.2007

    • 著者名/発表者名
      Gotoh, T., H.Noda., S.Ito
    • 雑誌名

      Heredity 98

      ページ: 13-20

  • [雑誌論文] Wolbachia-induced cytoplasmic incompatibility in Japanese populations of Tetranychus urticae Koch (Acari : Tetranychidae).2007

    • 著者名/発表者名
      Gotoh, T., J.Sugasawa, H.Noda, Y.Kitashima
    • 雑誌名

      Experimental and Applied Acarology (in press)

  • [図書] 共生微生物の分離・培養法 -昆虫共生微生物- 「複合微生物の産業利用と新産業創出」(倉根隆一郎 編)2006

    • 著者名/発表者名
      野田博明
    • 総ページ数
      262
    • 出版者
      シーエムシー出版

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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