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2007 年度 実績報告書

南極大陸固有の土壌生態系に及ぼす人為的影響の監視

研究課題

研究課題/領域番号 16580044
研究機関島根大学

研究代表者

巣山 弘介  島根大学, 生物資源科学部, 准教授 (70284023)

研究分担者 大谷 修司  島根大学, 教育学部, 教授 (50185295)
井藤 和人  島根大学, 生物資源科学部, 教授 (20273922)
キーワード南極 / 土壌生態系 / セルロース分解 / キノンプロファイル / 藻類組成 / 人為的影響 / 富栄養化 / 長期モニタリング
研究概要

昭和基地周辺の土壌生態系に及ぼす人間活動の影響を監視する目的でセルロース分解率と藻類組成に関して解析を行った。気象棟近くの土壌(ST-3)における分解率は汚染源のない地点と差異がなかったことから,ST-3への人為的な有機物や栄養塩の供給は分解率に影響を及ぼすレベルには達していないと考えられた。また,排水処理水放出地点では,2003年埋設分において分解率がやや高く,処理水の浸透による有機物や栄養塩の供給が懸念された。しかし,他の年度では汚染源のない地点と同程度であったことから,セルロース分解に対する排水処理水放出の影響は一過性であり,その影響は速やかに回復可能なものであると考えられた。その他の生活圏では,おおむね周囲に汚染源のない地点と同様の分解率で推移したことから,何らかの汚染があったとしても,それはセルロース分解に対しては影響を及ぼすものではないと考えられた。一方,藻類種組成の経年変化を解析したところ,昭和基地内の地点1-3より,土壌藻類31種が出現した。藍藻2種,珪藻3種,黄緑藻8種,緑藻18種であり,緑藻が半数以上をしめた。出現種のうち黄緑藻Xanthonemasp.2と緑藻Chlorella vulgarisのみ地点1で調査期間継続的に出現した。逆に調査期間中1地点で1回のみ出現した種は,藍藻2種,珪藻2種,黄緑藻1種,緑藻9種の計15種で出現種の約半数が該当した。富栄養な土壌環境の指標となる緑藻Prasiola crispaは地点1で2000年と2005年にのみ出現した。出現種数は地点1が4-15種,地点2は0-6種,地点3は3-9種であった。2000年から2005年の6年間の調査では各地点における種組成の明らかな変化は認めることができなかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Distribution of Gloeocapsa(Cyanophytes)in the vicinity of Syowa Station, Antarctica2007

    • 著者名/発表者名
      Shuji OHTANI
    • 学会等名
      XXX Symposium on Polar Biology
    • 発表場所
      国立極地研究所(東京)
    • 年月日
      2007-11-15

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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