研究課題
基盤研究(C)
本研究において、研究代表者は、環境調和型農薬の開発を視野に入れつつ、植物保護に有用と考えられる生物活性を有するテルペン系天然物の合成研究に取り組んだ。具体的な合成標的分子は、Penicillium属より単離されたアレロパシー活性物質brevione類、ヒマワリから単離されたアレロパシー活性物質annuionone類およびsundiversifolideなどである。研究期間に得られた主な成果を、以下にまとめる。1.Brevione Bの光学活性体合成を達成し、天然物の絶対構造を決定した。2.Annuionone Aの光学活性体合成を達成し、天然物の絶対構造を決定した。3.Sundiversifolideの7員環部分を、閉環メタセシスおよびクライゼン転位の2つの方法論を用いて効率的に構築することに成功した。なお、後者によって、合成経路の飛躍的短縮が可能となった。4.Sundiversifolideの形式合成を達成した。現在、全合成の完成に向けて更なる研究を行っている。合成を達成した天然物および合成を継続中のsundiversifolideに関して、詳細な活性・機能を評価することによって、新規アグロケミカルリード化合物としての可能性を探索できると期待する。
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すべて 雑誌論文 (10件)
Tetrahedron 62巻・1号
ページ: 39-48
Biosci. Biotechnol. Biochem 70(印刷中)
有機合成化学協会誌 64(印刷中)
Tetrahedron 62-1
Biosci.Biotechnol.Biochem 70(in press)
Journal of Synthetic Organic Chemistry, Japan (Yuki Gosei, Kagaku Kyokaishi) 64(in press)
Tetrahedron 61巻・37号
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Tetrahedron 61-37
日本農芸化学会誌 78巻・10号
ページ: 944-949
Nippon Nogeikagaku Kaishi 78-10